実はこの様に作用していた!住宅にぶつかる強風の影響 風圧力

風圧力
最近の異常気象のニュースを見ると、「以前よりも環境が厳しい」と感じる方も多いかと思います。
例えば先般、千葉県を襲った台風などは、以前には見られなかった程の勢いで襲い掛かって来たと思う人も多いことでしょう。
…台風によって破壊された住宅を見ると、その凄まじさを伺い知ることが出来ますし、その強烈さに驚く人も多いと思われます。

ところで、台風で破壊された家の状況を見てみると、ちょっと見ただけでは理由が把握出来ない破損もあったかと思います。
…その代表的な破損は「剥がされて壊れた屋根」では無いでしょうか。

そこで疑問になるのが、「風は建物にどの様に作用するか」という点です。
ここでは「強風」について取り上げ、建物にどの様な力を掛けるかについて解説しようと思います。


風が吹くと発生する力とは


まずは風が吹く際に発生する荷重について解説します。
私たちが天気予報などで「風速」という表現が、実際の建物に、どの様に作用するかが大きなポイントとなります。

風速と風圧力


まずは風速について説明します。
風速は簡単に言うと「空気の移動する速さ」と説明出来ます。単位はm/sですから、早さの単位そのままになります。

ですから、単純に風速20メートルと40メートルを比較すると、単純に倍の計算になります。
次に風圧力です。

風圧力は壁などに「風が当たって発生する力」と言うことが出来ます。
つまり、風が吹いて発生する「押す力」なのです。ヨットなどは帆に風を受けると、風に押されて推進しますが、これは帆に風圧力が掛かるからです。

それでは、風速と風圧力の関係はどの様になるのでしょうか。
実は、風圧力は風速の2乗に比例します。
そのため、風速が上がれば、それ以上の勢いで風圧力がアップするのです。

高さが高いほど強くなる


ところで、風の強さはどこも一定なのでしょうか。
実は風の強さは一定ではありません。
風の強さは一般的には高い位置の方が強くなります。

つまり、建物の下の階と上の階では受ける力が違うのです。
地上1階で受ける風圧力と、5階で受ける風では、受ける力が異なります。
そのため、高い位置に建てる物には、風の影響を考えて、十分に補強をすることが必要です。

例えばフェンスを張る場合を考えると、高い位置に張る場合と地上に張る場合とでは、受ける風圧力が完全に違います。
そのため、高い位置に張るフェンスには、風を考慮して十分に補強をする必要があるのです。

押す力と引く力


風圧力と聞くと、「風が押す力」とイメージする人が多いと思います。
確かにこれは当たっていますが、全部が当たっているとは言いにくいです。

と言うのも、風は「押す力」だけでは無くて「引く力」も発生させるからです。
例えば、住宅に南からの強風が吹いて来ると、家の南側には「押す力」が発生します。

そのため、南側の壁や屋根は押されます。しかし、ちょうど風下の方向、北側には「引く力」も発生します。
ですから、北側の壁や屋根には引く力、つまり「剥がす力」が発生するのです。

台風や春一番などのニュースを見ると、住宅の屋根が剥がされている映像を見ることがありますが、これは強風による「剥がす力」の影響による物…とも言えるでしょう。

壁に風が当たる場合


ここでは実際の建物に、風が当たるとどうなるかについて考えてみたいと思います。
まずは、壁に風が当たるとどうなるかです。

高い位置と低い位置


今の住宅の多くは、外壁が窯業系サイディングを使っています。
サイディングは外観が美しく、しかも耐久性なども高い、非常に良い素材です。

ところで、サイディングも風が直接当たるため、やはり影響を受けてしまいます。
風圧力としては、高い位置であれば強いです。

そのため、3階などと言った高い位置の外壁が風の影響を受けやすくなります。
つまり、強風が発生した場合には、高い位置で破損などのリスクが高くなるのです。

押される壁


風によって、外壁には押す力を引く力が発生しますが、押す力が発生すると、外壁材はどの様になるのでしょうか。

外壁材の裏側には下地材が走っていて、外壁材に加わった荷重は、下地材に分散させてしまいます。ですから、よほどのことが無い限り、外壁材は基本的には大丈夫です。

ただし、風の当たる面は、強風によって飛来して来る物もあり、衝突による破損もありえます。
サイディングは衝撃にも強いのですが、衝撃力が強すぎると割れる場合もあります。

引かれる壁


外壁材が風に当たると押される力が発生しますが、逆サイド側は引く力、つまり剥がす力が発生します。
さて、外壁材は下地材にクギなどで固定されますが、クギは基本的に「面」で力を受けるのでは無く、「点」で受けます。

ですから、引く力を考えるならば、締結するクギの本数で割って算出することになるのです。
このサイディングを10本のクギで締結していて100kgの力が掛かるのであれば、クギ1ヵ所当たりに10kgの引っ張る力が発生する…と言った具合です。

尚、サイディングの物性から考えると、外からの荷重は分散させた方が強度が出やすいです。
ですから、押す力には相当強いと言えます。

しかし、その一方でクギの様な物で止めると、力がクギの部分に集中してしまうため、破損リスクは上がります。
確かに押す力と引く力では、引く力の方が弱いのですが、それでも外壁材にとっては不利と言えます。

屋根に風が当たる場合


次に、屋根に風が当たる場合について考えてみましょう。
屋根も基本的には壁と同じですが、壁とは構造が違うため、少々勝手が違って来ます。

高くなると風圧力は強くなる


前述の通り、風圧力は高い位置の方が強いです。
ですから、建物において一番高い位置に来る屋根は、風に対して最も条件の悪い部分とも言えます。

また、2階建ての建物の屋根と3階建ての建物の屋根では高さが違うので、風圧力もそれだけ違って来ます。
尚、屋根は様々な形状がありますが、風の掛かり方も違います。また、位置によっても受ける力が異なります。

剥がす力


先に挙げた様に、風は押す力と引く力を発生させます。
そして、これらの力が建物の強度を超えると、その部分が破損してしまいます。

さて、屋根を押す力の働きを考えてみましょう。
屋根を押す力は横方向と縦方向の押す力の合成と捉えることが出来ます。
そのため、荷重としては、柱や梁、そして筋交いで支持します。
ですから、これらの部材の強度が十分にあれば受け止めることが可能と言えます。
それでは、引く力はどうなるのでしょうか。

引く力…つまり剥がす力は、この力の向きと逆に掛かります。
つまり、柱などに引く力が発生するのです。そして、この力は部材の接合部分に加わります。

そして、締結の状態などが悪く、風の力の方が強ければ、破損してしまいます。
ちなみに、屋根を剥がす力は、屋根材を引っ張り上げるので、場合によっては屋根材を破損させます。
ですから、屋根材の点検はダメージが大きくなる前にすべきなのです。

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窓まわりに風が当たると…


住宅は壁と屋根だけで構成されているのではありません。
窓などの開口部もありますし、ベランダにはテラス屋根を設置している家もあります。
これらの部分にも風の力は作用しますが、風によってどの様になるのでしょうか。

サッシに当たると


サッシに当たるとガラスに押す力と引く力が発生します。
ただ、例えば台風などの場合は1方向からの風では無く、様々な方向から吹くことになりますので、押す力と引く力が交互に加わります。

尚、台風などの場合は、雨も同時に降っている場合が多いです。
そのため、窓を押したり引いたりしながら水を掛ける状況になるので、場合によってはサッシの隙間から水がにじみ出ることもあります。

ちなみに、サッシは風圧力には耐えますが、衝撃には弱いです。ですから、どこかで破損した屋根材などが窓ガラスに飛来した場合、やはりガラスは割れてしまいます。

窓シャッターに当たると


窓シャッターは窓を守る上で有用なアイテムです。防犯やプライバシーの保護に窓シャッターは役に立ちますが、強風時にも有用です。
さて、窓シャッターに風が当たった場合、シャッターのカーテン部分が風で押され、サッシの中央部まで、たわみます。

この時、シャッターカーテンはサッシのガラスには接しないので、ガラスをキズ付けることはありません。
また、仮に何かが飛来して来たとしても、シャッターのカーテンが窓ガラスを保護するので、窓ガラスの破損は無くなります。

その一方で窓シャッターに引かれる力が加わった場合、シャッターカーテンは膨らみます。
ただ、この点でメーカーは試験をして強度を確認しているので、よほどの場合でないと、破損はありません。
窓シャッターは強風から窓を守る点で、効果は非常に高いのです。

ベランダのテラス屋根に当たると


ベランダにテラス屋根を設置している家がありますが、この様なテラス屋根は、強風によってどの様な挙動を示すのでしょうか。
テラス屋根は通常の屋根と同様に、風によって下に押され、また上に吹き上げられます。
そして、その力は上に行くほど強くなります。そのため、テラス屋根を取り付ける条件が悪い場合には、強風によって破損してしまうこともあり得ます。

ただし、エクステリアメーカー各社はテラスにおいても強度を確認しています。
ですから、メーカーの規定する高さ範囲で取り付けるならば、破損の心配は要りません。

尚、今のテラス屋根にはポリカーボネート板が使われていて、衝撃にも非常に強く出来ています。
ですから、仮に何かが飛来して来たとしても、破損することは、あまりありません。

まとめ


強風と住宅について見て来ましたが、風がどの様な作用をするかが分かったことと思います。
風は実に厄介な問題ではありますが、それでも建物は強風を耐えています。壁にしろ屋根にしろ、掛かる力は大きいです。

そして、その様な環境があるため、メンテナンスの必要性も上がります。
住宅を取り巻く環境は厳しいです。耐風圧強度の保持のためにも、欠かさずにメンテナンスをしましょう。

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