実は危険な多能工職人の選択!専門工職人と違う点(何でもできる職人は危険がいっぱい)

多能工職人
住宅の建設には職人の腕が欠かせません。内装にしろ水道にしろ、住宅建設には様々な仕事があり、それぞれの職人がいるのです。
さて、これらの職人は、以前は専門の業者が入って仕事をしていた物でした。例えば内装であれば内装の専門業者が入り、水道であれば水道工事屋であったりした物です。

しかし、最近はその仕事の様相が変わって来ました。
と言うのも多能工と呼ばれる職人が現れ、いくつもの種類の仕事をしてしまっているのです。
一見すると、その様な天才的な職人に仕事を任せられるならば、これは非常に都合が良く思えるかも知れません。

しかし、本当にそれで大丈夫なのでしょうか。
そこで、ここでは多能工職人と専門工職人の違いについて解説したいと思います。


近年の職人事情


多能工職人の解説の前に、最近の職人事情について説明したいと思います。
と言うのも、多能工の登場の裏には時代が関係する部分が多いからです。

さて、近年の職人事情を考えると、大きな問題として3つ挙げられます。
「人手不足」と「後継者不足」、そして「コストダウン」です。

人手不足


労働環境について思い出すと、少々特異な言葉を思い出します。
いわゆる「3K」と呼ばれる用語です。これは「きつい」「汚い」「危険」から来る言葉です。
そして、建築現場がまさにその言葉が当てはまる現場と言われ、労働環境がひどいと思われています。

その結果、業界としての人気が薄れ、入って来る人が少なくなりました。そのために慢性的な人手不足となってしまったのです。

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後継者不足


また、その様な業界のため、せっかく入った人を繋ぎ止めておくことも難しくなり、人が離れて行くことも多くなりました。
そのため、人手不足がより深刻となったのです。

その影響は結果的に後継者不足にも繫がりました。工務店などでは人がせっかく入ったとしても続かないことも多くなってしまったので、技術を継承する人も少なくなり、腕の良い職人が減ってしまったのでした。

コストダウン


また、建築工事のコストダウンも人離れに拍車を掛けました。
建築コストを下げれば、人件費にダイレクトに響きます。
そうすると「仕事のわりに給料が少ない」と言った事態になってしまいます。
やはり人が離れて行ってしまい、職人が不足してしまうのです。

尚、最近ではこの様な情報はネットを経由して様々なところで読まれます。
給料がどれくらいか、仕事の状況はどうか、人間関係はどういった状況か…などです。
そして、悪い情報はスピードも速いです。業界にとっては大きな痛手になったのです。

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多能工職人の登場


次に、多能工職人の登場について解説します。

多能工職人とは


多能工職人とは、冒頭にも挙げた様に、1人で複数の工事をこなしてしまう職人のことです。
例えば、大工が内装屋の仕事をしたり、水道工事に当たったりする物です。

大工には大工のノウハウがあり、水道工事には独自の技術がある物ですが、多能工職人はこれを1人でやってしまいます。
そして、仕事が早い職人もいるため、現場のスピードが速くなります。

人気がある


仕事も早く、しかもカバーする仕事の範囲の多能工職人となると、やはり人気が上がります。
と言うのも、仕事を発注する側としても工程の管理が容易だったり、事務的な仕事も簡略化されて都合が良いからです。

例えば、住宅を建てる場合、仕事を専門業者に依頼をするとそれだけ手間が掛かります。
内装業者に依頼をしてスケジュールを組み立て、水道工事屋に連絡を取って仕事の予定を調整してもらう、更には外壁、塗装、外構、と言った具合に専門業者に依頼をして施工管理をするならば、それだけで相当の労力を必要とするのです。

しかし、多能工職人ならば、それらを一括で依頼することが可能です。
しかも施工管理などに関しても職人に一任することになるので、頼む側としても非常に助かるのです。

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コスト面で有利な場合もある


また、コスト面で有利な場合もあります。
建築コストは概略で分けると、資材の費用と人件費の構成です。

そして、業者が複数になると人件費が膨れ上がることもあり、それが建築コストに直結するのです。
例えば、内装屋の資材費が50万円、人件費が50万円の場合はトータルで100万円です。
そして、仮に水道工事屋が同様の金額が発生するのであれば、100万円上乗せされて合計すると200万円掛かります。

しかし、多能工を雇う場合には人件費が2人分掛かるとは限らず、1.5人分で済むこともあるのです。先の例で言えば1.5人となるので人件費は75万円で済み、25万円のコストメリットが見込めます。

そして、仮にその職人が塗装屋を兼務したらどうでしょうか。これも更にコストダウンが期待出来ます。
この様に、多能工職人に依頼をするならばコストダウン効果が期待出来るため、建築コストも抑えられるのです。

多能工職人の問題点


この様に多能工職人を雇うメリットは大きい様に見えます。
しかし、実はその様に上手くは行きません。多能工職人にも問題はあり、しばしば致命的な欠陥にも結び付き得るのです。

技術が十分とは限らない


多能工職人は確かに多くの現場を見て来たかも知れません。
そして、他の職人の技術を盗む目を持っているかも知れません。
また、今では様々な情報ソースがあるために、仕事のノウハウを研究することも出来るでしょう。

しかし、それで十分なほどに簡単である場合は少ないのです。
水道工事屋には水道工事のノウハウがありますし、内装屋には内装工事のノウハウがあるでしょう。
確かにその工事を見れば工事の手順くらいは分かるかも知れません。

しかし、その技術に裏打ちされた背景などまで知っているとは限りません。
所詮は「見よう見真似であった」と言うケースも少なく無いのです。

仕事の質が粗悪


仕事のノウハウが少なければ、当然ながら仕事の質も粗悪になります。
その結果、施工不良を起こす確率も高くなり、工事した後でトラブルが発生する場合も増えて来るのです。
更には、仮にトラブルが発生したとしても、対処をするノウハウまで持っていないケースも考えられます。

ですから、多能工職人を頼むのは実はリスキーな選択であるのです。

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無資格の可能性


工事には資格の必要な物があります。良い例が電気工事と水道工事です。
これらの仕事を無資格で、しかも見よう見真似で行うならば、電気工事であれば火災のリスク、水道工事であれば漏水や水道水に異物が流れ込んで健康被害を受ける可能性もあるのです。

多能工職人はこれらの技術を持っているとは限りません。この面でもリスクは大きいです。

多能工職人の失敗例


ここで、多能工職人の失敗例について紹介します。
ある多能工職人がドアの交換で顧客を訪問したところ、キッチンやトイレなどの工事も依頼を受けました。
仕事が増えることもあり、その職人は水道工事の仕事まで請けました。

そして、その場の仕事は成功に終わった様に見えたのでしたが、後で問題が起こりました。
排水が詰まる様になったのです。
そこで、顧客は工事に当たった職人に連絡して調査を依頼しました。
しかし、本来がドア屋だった職人には原因が分からずに、結局水道工事屋に相談することになったのです。
その結果、最初の工事が悪かったことが分かり、顧客は余計な出費を強いられたのです。
…これは典型的な多能工の失敗例と言えます。技術的なノウハウが無いのに安易に施工したのが裏目に出たのでした。

専門職人が必要な理由


さて、多能工職人にはリスクがあるのは分かったことと思います。
ここで専門工職人の意義について改めて考えたいと思います。

確かな仕事


専門職人の請ける仕事は様々です。
内装、電気、水道、塗装…それぞれに独自のノウハウがあります。
そしてそのノウハウがあってこその技術もある訳です。
それはもしかしたら「少しのこと」かも知れません。

電気工事であれば、電線の太さの選定であるかも知れませんし、水道工事であれば排水管の傾斜などかも知れません。
しかし、これらの「少しのこと」に見える物であっても、実は非常に重要な要因であることが少なくありません。
しかも、それらの小さい要因が複合的になると、大きなトラブルにもなり得るのです。
専門工職人は、それらの小さなことまで熟知しています。
そして、それが「確かな仕事」に繋がり、良い仕事が生まれると言えるのです。

経験が豊富


多能工職人は様々な現場の経験をしています。
この現場の数で言うならば多能工職人よりも遥かに多いと言えるでしょう。
つまり専門工職人はそれだけ経験が豊富なのです。

当然ながら、その積んで来た経験は職人の技術となり、仕事の質を向上させます。トラブルに対する冷静な判断や応用の工事などに関しても、専門工職人の経験は物を言うのです。

ちなみに、先に挙げた多能工職人の失敗例も、経験の浅い技術力に乏しい職人の仕事による物と言うことが出来ます。
経験を積んだ専門工職人であれば、その様なアクシデントは回避出来たと考えられます。

メンテナンスなどにも精通


専門工職人は経験が豊富のため、メンテナンスに関しても精通しています。
例えば、先の水道工事の失敗例で言うならば、専門工事業者のレベルの技術が無かったために、配管の詰まる原因も分かりませんでしたし対処も出来なかったのです。

つまり、メンテナンスに関しては、更に技術的に弱かったと言えるのです。
しかし、そのアクシデントに対応したのは水道屋でした。このアクシデントは水道屋のメンテナンスのノウハウが解決したとも言えます。
専門工職人は自分の仕事の分野に精通しているのです。

まとめ


多能工職人と専門工職人を比較してみました。
多能工職人よりも専門工職人の方がノウハウもあり、優勢であることが分かったことと思います。
家造りは様々な技術が結集して造られると言っても過言ではありません。
仕事を依頼する時は専門工職人と相談することをおすすめします。何でもできると言っている職人は、実はすべてが中途半端な職人なのです。
もし、極端に安い見積もりが出てきた場合は要注意です。

 

MyDesignリノベstudio株式会社Izumida
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