詳しく知りたい!住宅・不動産分野における2021年(令和3年)度税制改正の主な内容とは?

2020年12月に発表された2021年(令和3年)度税制改正大綱。
今回も様々な税制に関する改正や拡充、期限の延長などの案が盛り込まれていました。
その中でも、今回は住宅・不動産にまつわる税制改正内容に関して、注目・ピックアップし紹介をしていきたいと思います。

今回紹介する不動産・住宅に関する改正内容の中で、大きなものは「住宅借入金等特別控除(住宅ローン控除)の条件緩和・入居期限延長」や「固定資産税の負担軽減措置とその延長」でしたが、その他にもこの記事を読んで役立つ住宅・不動産に関する税制改正内容はいくつかあるのので、その改正項目及び改正内容についても紹介していきたいと思います。

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住宅・不動産に関する主な税制改正項目


今回紹介する住宅・不動産に関する税制改正項目は次の通りです。
次の項目で、改正内容についても説明してきたいと思います。

  • 1.住宅借入金等特別控除(住宅ローン控除)の控除期間13年の延長及び床面積条件緩和

  • 2.すまい給付金の受給条件を住宅ローン控除の緩和条件に応じて検討(予定)

  • 3.直系尊属から住宅取得資金の贈与を受けた場合の贈与税に関する非課税措置

  • 4.宅地等に係る固定資産税の負担軽減のための調整

  • 5.土地の売買に係る登録免許税の軽減税率の据え置き措置

  • 6.事業者における住宅の買取再販の取得時における不動産取得税の軽減特例措置


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住宅・不動産に関しての税制改正内容


では、先ほど挙げた税制改正項目に関して、改正内容の説明、解説等していきたいと思います。
中には不動産会社などの事業者に対する軽減措置の内容なども含まれており、この記事を読まれている個人の方にとっては、一見何も関係ないような改正項目のように感じる方もいるかもしれません。

ですが、その改正によって、結果的に恩恵を受けることになる場合もご紹介しておりますので、是非一度読んで理解して頂けると、納得出来るかと思います。

1.住宅借入金等特別控除(住宅ローン控除)の控除期間13年の延長及び床面積条件緩和


住宅借入金等特別控除(住宅ローン控除)は、普段からよく耳にするワードだと思います。
住宅ローンを利用して新築住宅や中古住宅を取得、または増改築などのリフォームを行うなどすることによって、所得税や住民税の一部の控除を受けることの出来る税制優遇制度です。

さて、この住宅ローン控除の内容において、改正内容としては次の通りとなっています。

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【延長】控除期間13年間の特例について、2022年(令和4年)12月31日までの居住開始者を対象に、2年間の延長。
◆条件
・新築住宅:2020年(令和2年)10月から2021年(令和3年)9月30日までの契約
・中古住宅:2020年(令和2年)12月から2021年(令和3年)11月30日までの契約

【拡充】延床面積50平米以上の条件を、40平米以上に変更
◆ 40平米以上50平米以上の住宅に関しては、その年の所得合計金額の上限を3,000万円以下から1,000万以下の場合に住宅ローン控除適用

※ただし、住宅ローン控除の年末残高の1%を上限とする条件については、現在住宅ローンの金利が1%を下回る低金利である為、金利よりも多くの控除を受けられることを理由に、

◆ 年末の住宅ローン残高の1%もしくは、その年に支払った利息の総額の少ない方

といった内容が2022年(令和4年)度税制改正時の改正案として持ち越しとなっております。ですが、少なくとも2021年(令和3年)に関しては優遇措置の恩恵は大きく受けることの出来るチャンスです。以上を踏まえ、是非検討してみてはいかがでしょうか。

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2. すまい給付金の受給条件を住宅ローン控除の緩和条件に応じて検討(予定)


住宅ローン控除は、所得税や住民税の一部を控除する仕組みであり、住宅ローン借入額や所得金額が低いと、その節税効果も小さくなってしまうのがデメリットでもあります。

すまい給付金は、収入の低い方が給付額(10万円から上限50万円)も大きく、また消費税増税の負担軽減を図る目的として導入されたものになります。
今回の住宅ローン控除の改正により、住まい給付金の適用可能時期や延床面積の40平米以上の住居に適用可能である点も同じく改正予定となっております。

3.直系尊属から住宅取得資金の贈与を受けた場合の贈与税に関する非課税措置


住宅を購入などによって取得する際、場合によっては親からの援助を受けて取得をする。
こういう話は少なくありません。

しかし、その場合贈与税の対象になるのでは、?そんな疑問が頭をよぎった方はいませんか?
もちろん住宅を購入する目的で、その資金を親から援助してもらう場合でも税法上の贈与税の対象になります。

ですが、現在住宅取得のため直系尊属からの贈与税に関しては、通常の贈与税非課税枠に加えて一定額が非課税になる税制優遇制度があります。
その税制優遇に関しても、改正がありましたので内容を説明します。

◆ 2021年(令和3年)4月1日〜2021年(令和3年)12月31日
※新築などの消費税率10%課税された建物の取得の場合
・省エネ住宅等    【現行】1,200万円 → 【改正】1,500万円
・それ以外の住宅   【現行】700万円 → 【改正】1,000万円

※消費税非課税の建物取得の場合
・省エネ住宅等    【現行】800万円 → 【改正】1,000万円
・それ以外の住宅   【現行】300万円 → 【改正】500万円

上記の様に改正される予定ですが、この制度をご存知の方は、
「これって今の非課税制度の枠と同じでは?」と思われるでしょう。

実はその通りで、現在受けることの出来る住宅取得のための贈与税非課税枠の内容が現行の通り減額されずに、2020年(令和2年)4月1日から2021年(令和3年)3月31日の間に適用されている内容がそのまま延長になると覚えておくと良いでしょう。

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4.宅地等に係る固定資産税の負担軽減のための調整


この税制度は、これから不動産を取得しようとしている方以外にも、既に不動産を所有している方にとっても関係してくる改正内容となっています。

今年度2021年(令和3年)度は、3年に一度行われる固定資産税評価替えの年になります。
その際、土地の固定資産税評価額が上がった場合には、その評価額に応じて納税額も上がることになります。

評価額があまり変わらない、もしくは下がるといった場合には、納税額に関して気にする必要はないと思いますが、急に上がってしまった場合には困ってしまいます。

そういった場合の救済措置として、2021年(令和3年)度に関しては急激な上昇に備えて、税額を据え置きしますよ、という内容になっております。

※ここで注意頂きたいのは、上昇した部分の税額が、据え置きされるわけであって減額になるわけではないという点です。

では、上昇した部分の税額についてはどうなるのかという疑問に関してですが、
その部分に関しては、負担調整措置として2021年(令和3年)度から2023年(令和)5年の3年間で段階的に引き上げていくということで、その内容も併せて今回の改正に盛り込まれています。

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5.土地の売買に係る登録免許税の軽減税率の据え置き措置


不動産を購入した場合、通常、登記上の所有権を自身のものにするため、所有権移転登記が必要になります。
その際に課税される土地の登録免許税という税金に関しても、現在適用されている軽減税率が2年間、2023年(令和5年)3月31日まで延長となります。
税率に関しては、次の通りです。
【本則税率】2% →【軽減税率】1.5%
これは今まで通り軽減税率が適用、負担が増えるということではないんだな、と覚えておければ十分です。

6.事業者における住宅の買取再販の取得時における不動産取得税の軽減特例措


こちらの制度は、個人の方向けの税制特例措置内容ではなく、事業者向けの特例措置となっております。
ですが、結果的に恩恵を受ける仕組みにもなりますので、説明していきたいと思います。
まずは、改正内容を見ていきましょう。

購入する目的で不動産を探す場合、個人の方が自宅もしくは所有している不動産を販売していることもあれば、中には不動産業者などの事業者が自ら売主となって販売している場合もあります。
中古住宅購入を検討したことのある方は目にしたこともあるかと思いますが、中古住宅で、綺麗にリフォームされた後、未入居のまま販売されいているものなどが一番分かりやすいのではないでしょうか。
そういった場合は、事業者が再販売目的で不動産購入、そしてリフォームなどの手を加え付加価値をつけた上で販売、そして利益を得る。そういう仕組みになっています。

今回の税制改正の内容というのは、その事業者が不動産購入時にかかる不動産取得税軽減措置の延長となっています。延長期間は2023年(令和5年)3月31日までの2年間です。

これは、一見個人の方にはあまり関係のない内容にも思えますが、そんなことはありません。
この軽減措置の特例を受ける際、【耐震改修等のリフォームを行うこと】が条件になっています。

不動産会社などの住宅に関してプロである事業者が既存の住宅を購入し、再販売のために耐震改修等のリフォームを行い販売するということは、不動産市場において質の良い中古住宅の流通を図る事ができます。
そのため消費者が安心して購入出来るという観点からも、既存住宅の流通およびリフォーム市場の拡大が期待されます。

また、不動産業者などの事業者にとって不動産取得税などの取得時の諸経費が軽減されるということは、【再販売をする際の価格設定を安く抑える事が出来る】ということにつながります。
改正内容を覚えておく必要はあまりないかと思いますが、個人の方にとって受けるメリットとしては、この点が1番大きい点ではないでしょうか。

住宅・不動産に関する税制改正内容については今後も、要注目


以上の様に、これまで2021年(令和3年)度の住宅・不動産に関する主な税制改正内容について紹介説明しました。
2020年(令和2年)に関しては、新型コロナウイルス感染症の影響が大きく、様々なことが変化した年でした。その影響も鑑みた上で、中長期的な観点から今回の税制改正を行われているというのが理解出来たと思います。

住宅・不動産に関する税制改正に関しても、延長や拡充など多くの改正が行われています。住宅ローン控除などの身近なものから、今まで制度があること自体知らなかった項目の改正もあったかと思いますが、知って得すると感じる情報もいくつかあったのではないでしょうか。毎年その年の年末、12月には発表されているもので、誰でも知ることの出来る情報です。

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