収益不動産売却のタイミングは3つの選択肢がある

収益不動産を売りたいと思ったら


収益不動産の売却のタイミングを判断する一つの材料として、その建物自体の「構造」があります。

実は収益物件は、木造、鉄骨造、鉄筋コンクリート造などその構造別にある程度ベストと言える売却のタイミングがあります。今回はこの点について詳しく解説したいと思います。

  • 短期 1年~5年以内

  • 中期 6年~10年以内

  • 長期 11年~15年以内



構造別の耐用年数がとても重要


不動産投資においてとても重要となってくるのが「融資」です。

すなわち、融資が組めるのかどうか、組めたとして融資期間はどうなのか、金利はどうなのか、これらのポイントが建物の「構造」によって変わってきます。

そもそも、構造別の法定耐用年数は以下のように決まっています。

  • 木造:22年

  • 鉄骨造:34年

  • 鉄筋コンクリート(RC)造:47年


この法定耐用年数が第一のポイントです。

売却のタイミングとして「売りやすさ」を考えた場合、できる限りこの法定耐用年数の残存期間が多い方が有利となります。

例えば、新築で投資したRC造マンションを売却すると考えた場合、概ね築15年以内であれば、その買主側に30年以上の長期の融資期間がつきやすくなるため、必然的に市場の流動性としては高くなります。

これに対し、RC造マンションでも築25年以上が経過してくると、法定耐用年数の残存期間が少なくなるため、ある程度の頭金が必要となる場合もあり、融資がついても融資期間が短くなるため、結果として「売れにくい」という状況に陥ります。

収益物件の売却において、「売れやすい」「売れにくい」といった流動性の状況は、売却価格に大きく影響するためとても重要です。

売れやすい時期に売る方が、自ずと購入希望者が多くなるため、売却募集も強気の価格設定で望むことができます。

「買主あってこその売却」であることを忘れてはならない


収益物件の売却のタイミングを検討する上で、忘れてはならないのが「買主」の存在です。

なぜなら、「売却しやすいタイミング」とは、すなわち「買主が買いやすいタイミング」のことでもあるからです。つまり、買主が買いやすいタイミングで売却すれば、自ずと高値でも売れやすくなるのです。

収益不動産の購入については、「融資利用」が基本となっているため、買主が買いやすいタイミングというのは、簡単に言うと「融資期間が長く組めるタイミング」ということになります。

なぜなら、融資が長く組めれば、その分毎月の返済額が低く抑えられ、キャッシュフローが出るためです。反対に法定耐用年数の残存期間が少なくなると、長期間のローンが組みにくくなるため、よほど利回りが高くならないとキャッシュフローはでません。

このように、融資を基本とする収益不動産の売買は、低金利であることよりも融資期間が長期であることの方が、より重要であるため、比較的新しい状態の方が買いやすくなり、結果として「売却しやすいタイミング」となるのです。

また、買いやすい残存年数と投資家が求める利回りには、一種の相関関係があるため、これを見極めることで市場の投資家が買いやすい残存年数を割り出して、そのタイミングで売却すれば、必然的に高く売ることができるでしょう。

これらを踏まえて、もう一度構造別の売却しやすいタイミングについて検証してみましょう。

鉄筋コンクリート(RC)造


耐用年数が長いため、残存年数が20から25年以上残っていれば、それだけ長期で融資期間が取れるため、十分売却することが可能です。

築30年以上でもスルガ銀行などであれば30年ローンも組める可能性がでてきますが、一般的には残存年数=融資期間と考えておけば良いでしょう。

長い融資期間が取れるため、多くの人が、売却による利益ではなく、安定的な家賃収入を目指してRC1棟マンションを購入することになります。

鉄骨造


概ね20年程度の残存年数が目安となります。

ただ、RCよりも法定耐用年数は短くなるため、売却のタイミングとしては鉄骨造の方が早いタイミングで検討する必要があります。

こちらもスルガ銀行などでは、かなりの長期の融資がつくことがあります。

こちらは、十分に注意しないといけないのは、一部の銀行は、融資期間を延ばしてくれますが、その一部の銀行が融資期間を延ばさないような状況になると、高値で売却することはとても難しいことになります。

そのため、鉄骨造を売却するタイミングは、常にスルガ銀行など鉄骨造へ長期融資をする銀行の動向をつかんでおく必要があります。

万が一、鉄骨造も通常の法定耐用年数内の残存年数に切り替わったとしたら、かなり低い金額でしか売却できなくなります。

木造


木造についてはもともと耐用年数が22年しかないため、融資期間の算出にあたっては都内以外の場合は概ね「土地値」が基準になります。

築10年は、新しいのですが、それでも残存年数が12年しか残っていないため、融資期間の基本は12年となります。

すなわち、金融機関ははなから木造にあまり価値を見出していないのです。

ですから、木造の場合は、単なる土地として売却した場合の金額が評価にはなりますが、融資期間は短くなります。

そのため、収支という面でみると、中古木造アパートは、なかなかあわない投資になる確率が高いのです。

ですから、中古の木造アパートなどはよほど利回りが高いものを選択しないと、収支上あってきません。

例えば、利回り15%以上などです。

中古アパートは収支が合いにくいため、どちらかというと、土地の持つ価値に注目するしかありません。

都内などの地価の高いエリアであれば、融資をしてくれるでしょうが、融資期間は伸びないため、キャッシュフロー投資で満足いく物件を探すことはなかなか難しいでしょう。

まとめ


収益不動産を売却するタイミングは、その不動産の構造によって分けて考えましょう。

売却しやすいタイミング」とは、すなわち「買いやすいタイミング」ということにもなります。