不動産の「駅近」「南向き」は必須条件ではない

皆さんにとって『理想のマイホーム』とは、どのような家でしょうか?


例えば中古マンションだったとしたら?

  • ・駅から7分以内の立地で、築10年以内

  • ・リフォームが済んでいて即入居が可能

  • ・エレベーターが2基以上あって、朝と夕方に混雑しない

  • ・日当たりの良い高層階で、ペット可

  • ・平地駐車場付き

  • ・近くにコンビニとスーパーがある などなど……


申し訳ありませんが、これらの条件を全て満たす物件は存在しません。

そこで私がお客様にお願いするのは、あったら嬉しいものを一度外して、ないと日々の生活に困るものを組み合わせにもよりますが3つか4つまで絞り込んでいただくことです。

「分かりました。でも日当たりと駅近だけは譲れません!」

多くの方がそうおっしゃいます。

お気持ちは分かりますが、実はこの2つを条件から外すことで、選択肢がぐんと広がるのです。

現実的に考えると、日当たりが良い物件というのは『南側が道路の東南角地』のことです。

この条件に合う土地は数が少なく、高額です。なかなか見つかりませんし、選ぶ幅もありません。

明るい日光が差し込んで欲しい場所は、家族が集うリビングや、洗濯物を干すベランダでしょう。

基本的に建物の間取りは南側に庭・ベランダ・居室、北側に水回りを配置していますから、どの家もベランダには日光が当たります。

そのためリビングの日当たりをどれだけ妥協できるかで、該当物件をかなり増やすことができるのです。

また『駅から徒歩10分以内』にこだわっている方には、こんなご提案をします。

「バス7分+徒歩3分では、いかがですか?」

バスの待ち時間を入れても10分+αとなり、時間はそれほど変わらないはずです。

もしも近くにスーパーとコンビニがあれば買い物に便利ですし、さらに郵便局と銀行が揃っていればお金の出し入れも楽々。

そんな好環境を「駅が近くない」という理由だけで切り捨てる人がいたら、もったいないと思いませんか。

最初は「電車通勤なので、駅の近くでないと困る」とおっしゃっていたお客様が、6カ月後には駅からバスで10分の家をご購入された──それで理想のマイホームを手に入れられたケースは山ほどあります。

物件探しが上手くいかないときは一人で悩まず、担当者にご相談下さい。

私たち不動産会社の営業マンは、これまでさまざまなお客様と出会い、その悩みを一つひとつ解決してきました。

お客様が日々の生活で大切にされていることを尊重し、柔軟な考え方と多角的な視点でアドバイスをすることができるからです。

条件を絞り込む、または具体化していく中で、家族内(特に夫婦間)で揉めてしまうお客様もいます。そのようなときは「みんなが幸せに暮らす」ことを前提に優先順位を決めて、お互いに譲り合いましょう。

例えば、このようなお客様がいました。

東京都にお住まいの方で、ご主人は車で通勤、奥様は月に何度か山梨の実家に帰省されるとのこと。

どちらを優先するか、少しゴタゴタされた時期もあったようですが、最後はお互いのライフスタイルを尊重するために、ご主人の通勤時間と奧様の帰省時間が同じになるエリアを設定。

その後まもなくご成約となりました。

また、ある男性の方は「○○町で、幼稚園とスーパーが近い物件をお願いします」とおっしゃいました。

しかしそのエリアでは、ご本人の通勤時間が1時間半以上になってしまいます。

そのことを確認すると「実際にその家で長い時間を過ごすのは妻と娘ですから、二人にとって良い環境であることが大事です。

私は我慢します」というお答え。なんて優しい方だろうと心を打たれました。入居後その男性に会いに行くと、「やはり長時間の通勤はしんどいのですが、家に帰れば妻と娘がいつも笑いながらおしゃべりしているので、それだけで疲れが吹き飛びます」

と、少し照れくさそうにお話し下さいました。本当に幸せなマイホームを手に入れられたのだなと、嬉しくなりました。

希望の条件をしぼり込みながら、他の条件におきかえ可能かどうかを検討することによって、これまで見つからなかったマイホーム候補が浮かびあがってくるのです。

ワンポイントアドバイス

  • 希望条件は生活上必要なものを前提に優先順位を決めて、3~4つに絞る

  • 「日当たり」や「駅近」に固執せず、担当者と相談しながら選択の幅を増やそう