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木造在来工法とは?(木造軸組工法)わかりやすくご説明

木造軸組工法はどんな建築方法?どんな特徴を持っているのか?そして金額は?

世間一般的に使われている工法です。おそらくは、ほとんどがこの在来工法と呼ばれるもので家が建築されています。
木造住宅の工法には在来型工法の「木造軸組工法」と「ツーバイフォー工法」の2種類です。

日本人にはなじみ深い「木造軸組工法」とは柱(はしら)と梁(はり)の軸組による工法です。
在来工法は多くの工務店が採用しており、昔から使われている長年の実績がある工法ですので、日本が誇る伝統的な工法でもあります。ハウスメーカーはツーバイフォーを推奨しているところが多いです。その理由は在来工法に比べ利益率がいいからです。)

在来工法、木造軸組工法、伝統工法などいろんな呼び方がありますが意味は全く同じです。
この方法の特徴は【ツーバイフォー】のような設計上の制限が少ないことです。
でも出来上がった住宅の外観は他のものとあまり差は感じられません。
この木造軸組工法も様々な技術で進化しており、ツーバイフォー工法と比べてどちらが優れているかと言えば、はっきり言って判断は難しく、一概には言うことはできませんが、職人の数も圧倒的に在来工法の職人(大工)の方が多いのは確かです。
さてこうした従来型の木造軸組工法には具体的にどんなメリットデメリットがあるのでしょうか。
これから具体的に見ていきましょう。

木造軸組工法のメリットとデメリットを知ろう!

住宅建築には様々な工法がありますが、それぞれにメリットとデメリットの両方があります。自分の家はどちらがいいのか少しだけ技術的な事も学んでおきましょう。

【木造軸組工法のメリット】

まずは木造軸組工法のメリットをチェックしましょう。
・伝統的な工法なので木造住宅を手がける建設会社のほとんどが対応できるため業者の選択肢が多い。
・ほとんどの建設会社ではこの工法のために部材類を豊富にそろえている。
・近年では耐震性向上のために壁量を増やす傾向があるが、開口幅(出入り口の幅)が大きく取れることは変わらない。
・一部を除いて将来の変更や改造が比較的容易にできる。
・法規問題が解決しさえすれば将来においての増築も可能。
・木の良さを表現するための真壁造り(柱・梁現し)ができる。
・真壁造りにすることにより、木が持っている調湿効果を期待することができる。

【木造軸組工法のデメリット】

メリットに比べると数は少ないのですがこの工法にも次のようなデメリットがあります。

・適切な金物の使用による施工が為されれば耐震性能においてもツーバイフォー工法と比べても遜色はないが、揺れの大きさでは劣ります。
・ツーバイフォー工法の工期はおよそ3か月ですが、在来工法は4か月です。
・ツーバイフォー工法のようにシステム化されていないので、出来上がりの善し悪しが実際の施行にあたる大工の技術に大きく左右され品質にばらつきが出る。

まとめ

個人的には、ツーバイフォーよりも在来工法の方が、改修や増築など後になって手入れができる分いいと思っています。工期も少しだけ長くなりますが、そんなに変わりません。

住宅金融公庫の実態調査によれば、木造建築の中でも、在来構法木造住宅が最も工事単価が安く、平米あたり約16万円~18万円(坪52万円~54万円)、ツーバイフォー(2×4)約17万円~19万円(坪56万円~58万円)
と比べて値段が安く、しかも、これらに比べると、在来構法の方が工期は長い。(2×4=116日、在来工法=125日)
工期が長いのに、単価が安い在来構法は、利益率が低いことがわかります。ハウスメーカーに比べて工務店は儲けていないのです。