Column家づくりの知識

管理規約にないトラブル事例集とその対処法に関して

マンションに住んでいると注意しておかなければいけないのが管理規約です。

管理規約とは、マンションのようにひとつの建物にそれぞれの所有物(部屋)がある区分所有の建物の場合、お互いの生活を快適に過ごすための決まりごとがあります。

また、それぞれの権利、義務などを明記したものです。

しかし、管理規約に書いていないトラブルも起こり、対処の仕方に困ってしまうといったような場合があります。

管理規約にないトラブルとはどのようなものがあるのでしょうか?

また、管理規約にないトラブルが起こった場合、どのように対処して解決していくのでしょうか?

管理規約にないトラブルの事例や解決方法、トラブルについて、今後の防止策などについて詳しく解説していきます。

なぜトラブルが起きるのか?

管理規約にないトラブルというのはなぜ起きるのでしょうか。

これには、いくつかの原因が考えられます。

  • 管理規約に掲載するほどもないレアケースのトラブル
  • 管理規約の策定が古く、時代のニーズに合っていない

などのケースが考えられます。

2つの事例について少し掘り下げてみましょう

レアケースでのトラブル

トラブルとは、思いもよらない出来事によっておこるケースを指します。

ある程度、考えられるトラブルにおいては管理規約に明示されていますので、管理規約に沿った対応を行い解決すればいいでしょう。

しかし、管理規約にすら記載されていない、それこそ、「こんなこと起こるの?」というくらいのトラブルも起こってしまうのです。

レアケースのトラブルひとつひとつを管理規約に明示することも可能ですが、管理規約が、膨大な量になってしまいます。

管理規約すべてを理解するのが難しいほどの量になってしまう恐れもあるので、普通だと考えられないようなケースは管理規約に明示されていない場合もあるのです。

管理規約の策定が古く、時代のニーズに合っていない

一般的に、マンションが建築されて、入居するときには既に、管理規約は策定されています。

しかし、マンションができてから、年数がたっており、その間、管理規約の変更がされていなかった場合、管理規約が時代のニーズに合っていないケースが考えられるのです。

以前では起こり得ないようなトラブルが、現在では起こりやすくなっているなど、管理規約が古いことが原因のケースが考えられます。

このような場合も、管理規約にないトラブルが起こりやすい原因のひとつです。

管理規約にないトラブル事例集

管理規約にはないトラブルについてはどのようなものがあるのでしょうか。

管理規約には、さまざまなトラブルについての注意事項が掲載されています。

しかし、多くの場合は、深く掘り下げた解決方法ではなく、注意を促すだけで終わっている規約しか書かれていません。

トラブルの原因は、もっと根深いものであるにもかかわらず、管理規約にはその手前の注意までしか掲載されていないので、管理会社や管理組合も対応に困ってしまうのです。

ここからは、管理規約にはない、若しくは、トラブルの深くまで管理規約に掲載されていない事案についてひとつひとつ解説していきましょう。

日常における騒音トラブル

日常における騒音トラブルは、管理会社にとって非常に頭の痛い問題です。

管理規約にも明示されてはいますが、あきらかに一方的に迷惑をかけている騒音であるケースの明示が多く、あまり役に立ちません。

例えば、

・夜中にギターを鳴らしている

・夜中に窓を開けてパーティーをしている

・日中料理教室を開いている

など、明らかに相手方に非がある場合は、管理規約の条文で十分対応ができるでしょう。

しかし、騒音トラブルで起こりやすいのが上下階の足音がうるさい等のどちらに非があるのかがはっきりしない事案があります。

このようなトラブルに関しては管理規約で対応しにくいのです。

管理規約には、「双方が注意しましょう」程度の条文しか明記されていません。

特に、上階に小さい子供がいる場合にトラブルが起こりやすいです。

子供は、注意してもどうしても走り回ってしまいます。

また、子供の歩き方は、足に体重を乗せてしまうため下階への振動音が伝わりやすくなってしまい、下階からのクレームへとつながることも多々あります。

小さい子供に対する理解が下階の人にない場合。

若しくは、子供のいる上階が下階の住人に対して配慮がない場合に起こりがちといえます。

ゴミ置場の管理

ゴミ置場の管理に関しても管理規約にはないトラブルが起こりがちです。

「ゴミ置場へのゴミ捨ては、捨てる日にちをまもりましょう」程度の文章しか掲載されていない場合が多く、実際にゴミ置場での細かいトラブルや管理についての規約が全く載っていません。

例えば

・ゴミ置場の掃除は習慣で、各世帯の人が当番制でやっていますが、管理規約には明示されていないので、掃除していない人への罰則はない。

・入居者がゴミ置場の当番をしているときに、回収されていないゴミの対応はどうしたらいいのか?

等が挙げられます。

基本的には、ゴミ置場の管理は管理会社が行っています。

しかし、掃除などを入居者が行っている場合などに管理規約に載っていないトラブルが起こりやすいようです。

ゴミ置場へのゴミ捨ては当然ながら日常的に入居者が使用する場所です。

逆を言えば、お互いの都合を主張するので、色々なトラブルが起こりやすい場所でもあります。

しかし、ゴミ置場でのトラブルを管理規約に明示していると、非常に量が多いので、「お互いに注意しましょう」程度の条文しか明示されていないのが現状です。

近隣のいさかい

ご近所同士のいさかいもトラブルでは、頻繁に起こり得ます。

例えば、

  • あいさつがない
  • 布団たたきのホコリがとぶ
  • 子供を注意している声が不快

などが挙げられます。

管理規約では、「お互いにマナーを守りましょう」程度の条文しか記載されておらず、あいさつなどの日常生活の基本的な部分までいちいち管理規約には載せません。

しかし、近隣同士のトラブルが発展する場合には、あいさつがないなどの些細ないざこざからエスカレートする場合が多いのです。

また、布団たたきも最近では禁止されているマンションも多いのですが、禁止されていないマンションに関しては、布団はたたきますよね。

布団をたたいたら当然ですが、ホコリは出ます。

ホコリを出ないようにするのは不可能です。

でも布団たたきは禁止とするわけにもいけません。

このような場合の対応は、管理規約でも取り決めがされていないので、管理会社として対応に凄く苦慮します。

子供の注意する声に関しても同様です。

親にとっては子供が悪いことを注意したら叱らなければいけません。

しかし、叱る声が不快といわれてもどの程度までの注意をすればいいのかという主観的な話しになってしまいます。

このような事例も管理規約には記載しにくく、非常に頭の痛い問題となるのです。

タバコの喫煙による副流煙

近年、非常に多くなっている問題が喫煙問題です。

ベランダで吸うタバコの煙が不快だとの声が上がることが増えています。

最近の管理規約であれば、共用部分でタバコなどの火気を扱うことは禁止という条文が入っています。

もっと深い規約では、しっかりとベランダでの喫煙は禁止と明文化されています。

しかし、昔の管理規約には、そこまでの条文は、記載されていません。

また、共用部分での喫煙が禁止されているマンションでの喫煙者の多くは、キッチンの換気扇で喫煙しています。

そうなると、換気扇からでてくるタバコの副流煙が不快だとトラブルになるのです。

換気扇から出る副流煙の対処方法まで、管理規約では記載されていません。

管理規約でキッチンでの喫煙まで禁止できません。

また、電子タバコなどの火を使わない、副流煙まででないものまで禁止されるのかといった問題にもなります。

タバコの喫煙問題は、さまざまなケースや、時代の変化によるものでもあり、管理規約に記載しにくい、若しくは以前の管理規約には記載されていないものが多いのです。

管理規約にないトラブルの解決法は?

管理規約にはないトラブルについていくつか述べてきました。

では、管理規約にはないトラブルが発生した場合、管理会社や入居者はどのような対応を行っていけばいいのでしょうか?

これからは、管理規約にはないトラブルの解決方法について詳しく解説していきましょう。

入居者間で意志の統一

管理規約にないトラブルが発生した場合、一番困るのは、そのマンションに住んでいる入居者自身です。

起こったトラブルが管理規約に載っていない場合、管理会社と管理組合が話し合い、それでも決まらなければ、入居者集会、若しくは入居者アンケートなどを取ってみて、今後の取り組みを決定してはいかがでしょうか。

当然ながら、多くの意見が出てきます。

正反対の意見なども出ることでしょう。

しかし、入居者間で色々な意見も出たことを踏まえ、最終的に決定したものであればある程度、入居者間の意思統一はできていると捉えることができます。

トラブルが起こったら困る入居者自身で話し合い、意思統一して、問題を解決する。

管理規約にないトラブル解決方法のひとつとして効果的です。

新たな管理規約の策定

トラブルが今後も起こり得るような可能性がある場合、管理規約を変更したり、条文を追加したりする方法も考えられます。

基本的に、分譲マンションにおいて、管理規約を変更する場合、入居者の4分の3の同意が必要です。

なかには、意見が分かれるようなケースもあるので、その場合は、前述の意思の統一程度にとどめることになるでしょう。

しかし、多くの同意が得られそうなトラブルの場合は、管理規約にきちんと追加して完全にトラブルを無くしてしまう方法です。

管理規約の変更までできると、このケースのトラブルには管理規約で対応が可能となりますので、解決したといっていいでしょう。

まとめ

入居者のライフスタイルが多様化している昨今、分譲マンションなどの管理規約は全てに対応できなくなっていて、管理会社の運営がどんどん難しくなっています。

管理規約にはないトラブルをスムーズに対処することで不動産管理会社への信頼が高まります。

逆を言うと、トラブルに対してスムーズな対応ができる管理会社が管理している物件を選ぶべきです。

マンションを購入の際は、管理している不動産管理会社の評判なども、購入における判断材料のひとつにしてはどうでしょうか?

また、入居者同士の繋がりが浅いとトラブルは起こりやすいといえるのです。

なるべく、入居者間のコミュニケーションをスムーズにできるような環境にする、マンションでのイベントを開催するなどで、入居者間のコミュニケーションがとれるようになるととトラブルも起こりにくくなります。

管理規約は万能ではありませんし、おおまかな部分だけの記載が多いので、うまい具合に運営していくのは入居者同士だということを頭に入れておかなければいけません。