Column家づくりの知識

日本一わかりやすい!水道の口径による水量、水圧の違い

水量と水圧の違い

マイホームを計画していくと色々な問題や聞きなれない言葉が沢山出てきます。水道の口径に関してもそのひとつになります。「口径変更するから納付金で約10万円かかります。」や「水道の引き込み工事で40万円ほどかかります。」などの説明はよくある事です。また、大勢の人がこの水道に関して認識不足の点から様々なトラブルに発展するケースもよくあります。今回はこの水道について分かりやすく解説していこうと思います。

◆水道の基本的な考え方

「蛇口をひねれば水が出る」これは当たり前のようですがこの水についても色々と種類があります。各地方自治体が運営する水道、町や村で管理する共用井戸、自分の敷地内に井戸を掘る場合などの種類があります。井戸水に関してはまた別の機会とし、今回はこの水道に関してクローズアップしていきます。

水道は基本的に公共事業として運営されています。川や湖の水を浄水場に送り、殺菌などをして、浄水し、町全体に張り巡らせている水道管に流します。そして、その水を私たちが使用しているのです。水道管は基本的に道路の下に埋め込まれています。道路工事中や水道工事中と看板がしてあり、通行止めになっていることもあるでしょう。これは道路の下に埋設されている水道管を工事しているのです。このようにして私たちのインフラのひとつとして整備されているのが公営水道になります。

◇水道の口径とは

水道を使用するには水道管が必要になります。水道の口径とはその水道管の太さを指しています。メインである道路の下には150mm位の大きな口径の水道管が埋設され、各家庭に引き込まれる際に細めの水道管(13mmや20mmなど)に変換して各家庭で使用するようになっています。この水道の口径は非常に重要で太さなどに応じて各家庭に引き込める戸数も決まっています。そのため水道を使用する際には「近隣の同意が必要です。」と言われるケースも多々あります。身内などで簡単に同意をもらえる場合は問題ありませんが、まったくの他人の場合同意がもらえないケースもありますので水道について正しい知識を身に着けるようにしてください。

水道の口径とは

◆水圧と水量の関係

みなさん水道料金を払っていると思いますが、これは使用した水量に関して支払いをしています。またその他、一戸建ての場合は基本的に最初に水道加入金という物を水道局に収めています。これは分かり易く説明すると水道を使用する際に、不自由なく使用できるようにするために一定の水圧を確保するために納付する料金となります。

それではその水圧と水量の関係はどのようになっているのでしょうか。分かりやすくするために蛇口にホースを付けて水を流した例で説明しましょう。

蛇口を浄水場とし、ホースを道路に埋設されている水道管として考えて解説していきます。

水圧と水量の関係

◇水圧とは

水圧とは「水を送る力」になります。水を送る力が大きければ大きい程、水圧は高いと言えます。蛇口とホースの例で言うと、蛇口をひねり、水を出した状態では水圧は一定のままになりますので、どの方角にホースを向けても水はあまり遠くに飛びません。しかし、ホースの先をつぶしていくと、つぶしたホースの先の部分の水圧が大きくなり、水は遠くに飛びます。これはホースをつぶすことにより一定だった水圧に変化が起こり、押す力は一定だけど水の出口が小さくなったためホースの先の部分の水圧が上がり、水が遠くに飛ぶようになったのです。このように水圧は「水を送る力」や「水を押し出す力」と考えてください。水道加入金はこの「水を送る力」や「水を押し出す力」がどれくらい必要なのかに関して支払う料金になります。

◇水量とは

水量は読んで字のごとく「水の量」になります。先ほどの蛇口とホースの例で説明します。

まずはホースの先をつぶさないでバケツに水を5リットル入れましょう。次にホースの先をつぶして再びバケツに水を5リットル入れたとして考えてください。ホースをつぶした方が水を5リットル溜めるまで多少時間は短くなりますが、結果的に水が勢いよく出ても、勢いよく出なくても5リットルは5リットルのままです。この5リットルが水量になるのです。これを家庭の浴槽やシャワー設備で考えると下記のようになります。

水圧が弱い=浴槽にお湯が溜まるまで長時間となり、シャワーの勢いが悪い

水圧が高い=浴槽にお湯が溜まるまで短時間となり、シャワーの勢いも良い

水圧と水量の関係はこのような状態になっています。

◆水道メーターの仕組みと口径

各家庭やアパートには水道メーターのボックスが必ず設置してあります。この水道メーターボックスはデパートや飲食店等どんな施設にも必ず設置されています。役割として、この水道メーターボックスの中で水圧を変化させ、使用した水量を計測しています。道路から引き込み側に止水栓(しすいせん)と呼ばれるバルブがあります。これは緊急時やメンテナンス、水道メーターの交換の際にバルブを閉めて水漏れしないようにするために設置されています。次にメーター本体の部分で水圧に関係する水道管の口径の調整や水量を計るための機能をつけています。水道料金はこのメーターで水道の使用量を確認して使用した分を請求されるようになっているのです。

水道メーターの仕組みと口径

◇メーターと水栓の関係

家庭用の水道メーターは主に3種類ほど使用されています。13mmサイズ、20mmサイズ、25mmサイズとなります。このメーターサイズにより使用できる蛇口や設備の数が決められています。

13mm・・・・・蛇口個数が1個~4個

20mm・・・・・蛇口個数が5個~13個

25mm・・・・・蛇口個数が14個以上

このように見ると13mmでトイレ、洗面、浴室、キッチンで大丈夫かな?と思ってしまいますが、その他に洗濯機、外用の水道、キッチンに食洗機などが付いているとその個数もカウントします。そのため現在では1戸建ての住宅では20mmメーターが一般的になっています。

2世帯住宅などになると場合により、25mmメーターが必要になってくるケースもありますので建築計画は充分に注意してすすめるようにしましょう。次に建替えや増改築、一戸建てにおいての水道メーターの口径と建物の床下に這わせる水道管の口径の関係を説明していきます。

よく見かける口径は、13mmと20mmです。13mmと20mmの口径では、2倍以上の価値があるとわかります。

メーターと水栓の関係 (昔)
メーターと水栓の関係 (現代の住宅)
メーターと水栓の関係 (2世帯住宅)

◇水道メーターが13mmで床下の水道管が13mm

このようなケースは一昔前の建物のケースで多くあります。昔はあまり住宅設備機器が充実しておらず、トイレも汲み取り式が多かったため水道として使用する部分はキッチンと浴室、洗面台、外水道程度でした。洗濯は外水道を使用する場合が多くありました。この場合前述した現代の一般的な家庭の内容で照らし合わせると、水洗トイレ、キッチン、浴室、洗濯機、洗面台、外水道となり、合計で蛇口の個数が6個となります。そのため浴室を利用している際にキッチンで洗い物をし、洗濯機を使用すると水圧が弱くなり、使い勝手で影響が出てしまうでしょう。

◇水道メーターが20mmで床下の水道管が13mm

この場合はあまり意味がありません。水道料金を減らすために考えたかもしれませんが、これまでに説明してきたように水圧が低くても水量は一定になります。「5リットルは5リットル」そのため13mmより金額の高い20mmの水道加入金を支払っていても水道料金は変わりません。それよりも使い勝手が悪くなってしまいますので充分な注意が必要です。

◇水道メーターが20mmで床下の水道管が20mm

この場合現代では標準的な水圧と水量の関係となり、水洗トイレ、洗面台、浴室、キッチン、洗濯機、外水道はもちろん、食洗機やトイレ用の手洗い、ベランダ用の水栓などがあっても使い勝手が良く、気を付けて使用すれば水量も一定ですので節約にもなります。今は各水道局でも新築の場合はこのパターンを推奨しています。

◆13mmで3階建ては大丈夫なの?

都心部での建て替えなどのケースでよく耳にするケースですが13mmは前述したように現代の建物設備において考えると「水圧が弱い」という事が考えられます。水道設備を2階までとして使用すれば「13mmの2階建てタイプ」として使い勝手は悪いですが何とか使用できるかもしれません。しかし、3階部分にトイレや洗面台があると水圧が弱い為充分に使用出来ず、使い勝手も悪く、流行りのタンクレストイレなども使用できない状態になります。

また、各地方自治体によっては受水槽を設けて水圧を確保するように指導を受けたりしますのでかえってコストアップになる可能性がありますのでおすすめできないケースといえるでしょう。

◆2世帯は25mmの口径が標準?

2世帯住宅は前述したように25mm程度が基本となります。しかし、蛇口の個数や住宅設備機器の設置台数により20mmでも充分使用出来る場合があります。2世帯住宅と言ってもパターンは様々です。浴室が2つのケースもあれば浴室が1つでキッチンが2つの場合もあります。前述した水道の口径と推奨蛇口の個数などを照らし合わせてハウスメーカーとよく相談した上で水道メーターの口径数を決定した方が良いと言えます。場合によっては水道局に直接プランを持ち込み聞いてみても良いと言えます。逆に色々とアドバイスや情報をもらえたりする場合がありますので興味のある人にはおすすめできる方法になります。

また、注意したいのが25mmを使用しようとした場合現在の水道管より大きな口径になる可能性が高くなるため「水道の本管から宅地内まで引き込み直し」という工事が発生する可能性があります。この場合市道の場合と県道や国道の場合で引き込み費用がかなり違ってきますので資金計画面においても充分に注意が必要となります。

◆道路の本管の口径によって使用できる件数が決まる

これまでは宅地内の水道管の口径について解説してきましたが、今度は道路から宅地内までの水道管の口径について説明していきます。公営の水道管は150mm位と前述していますが場所によっては100mmや75mm、50mmの水道管が公営水道として道路に埋設されているケースも多くあります。この場合その地域や集落によって差がでたり、道路の権利関係によっても変わってきます。すべてにおいて解説していく非常に長くなりますので省略しますが代表的な例を挙げて説明していきたいと思います。

◇水道本管が50mmの場合

前面道路にある水道本管が50mmの場合は宅地内に引き込める件数が決まっています。20mmの水道メーターにて約13件程度の宅地に引き込みが可能になります。しかし、設備内容や世帯数、地域によって差がありますので最寄りの水道局にて確認することをおすすめします。場合によっては引き込みができず、再度本管を引き込み直しになる可能性もありますので充分に注意してください。

◇水道本管が75mmの場合

前面道路にある水道本管が75mmの場合は20mmの水道メーターで約20件~23件程度です。こちらも50mm同様に設備内容や世帯数、地域によって変わってきますので最寄りの水道局にて確認することをおすすめします。

上記の内容で注意したい点が「地域によって引き込み件数が変わる」という点です。平坦な町や市などは基本的にありません。山の上の集落というケースもあるでしょう。この場合どうしても水圧が弱くなる場合があります。そのため各自治体の水道局で「このエリアは何件まで」などと決めている場合があるのです。しかし、緩和措置もあり、「水圧が弱くても大丈夫です。」という同意書を得られれば水道の引き込みが可能になるケースも多くあります。

これは前述した「13mmのまま建物を建てたい」というケースでも対応可能な場合が多くありますのでこちらの内容も設備業者や最寄りの水道局にて確認することをおすすめいたします。

LDKリノベ
LDKリノベーション

◆公設管と私設管の違い

次に公設管と私設管の違いの説明になります。これは全国的によくある事ですが、水道管は全てが公営ではないケースがあります。建築の場所によっては「町営水道」というケースもあり、近隣住民に承諾をもらわなくてはいけないケースもあります。後々トラブルにならない為にも公設管と私設管の違いをよく把握しておきましょう。

◇公設管とは

公設管は文字通り各行政、自治体に所有権があり、自治体にて水道管のメンテナンスや維持管理をしていく水道管になります。そのため場合によっては「公費」という事で水道管が引けるケースもありますので「水道の引き込み費用の負担は誰がするの」という事も良く調べておきましょう。公設管の場合はほとんどトラブルがありませんので安心して建築計画ができるインフラのひとつと考えて良いでしょう。

◇私設管とは

私設管は文字通り個人で引いた水道管になります。個人やその集落の住民でお金を出し合い、前面道路に水道管を引き込みしたケースです。この場合、建築する際に水道引き込をする場合には水道管の所有者の人達の同意が必要になってくる場合があります。私設管の場合はトラブルがよく発生するケースが見受けられますので充分に注意しましょう。

◆よくある水道管引き込みトラブル

水道管のトラブルは私設管だけではありません。公営の水道でも古い昔からの地域ではトラブルが頻繁に発生するケースがありますので注意が必要です。公営水道の場合のトラブルは公費という事で税金にて対応してくれるケースが多くあります。しかし、水道局にもその年度の予算枠という物がありますので対応してくれても来年や再来年というケースも多くあります。マイホームの建築計画がスタートする際には建築地の水道管の位置や埋設状況については事前によく熟知しておくようにしましょう。

◇近隣から同意をもらえない

このケースは水道管が私設管の場合や公営でも前面道路の水道管が細い場合に発生します。もともと、問題は無い引き込み件数でも同意をもらえない場合があります。仮にAさんが家を建てるとしてBさんが同意者とします。他の人は同意してもらっているのにBさんからだけが同意をもらえないというケースです。Bさんの言い分は「もともと水圧が弱いから同意はしない」というお話でしたが、Bさんの家はもともと13mmで水圧が弱い状況でした。この場合はAさんが悪い訳ではなく、Bさんの家が13mmで水圧が弱い状況ですので問題はBさんにあると言えます。この辺を理解してもらい、同意書を頂く必要があります。

◇敷地内に2棟だと水圧が弱くなる?

両親の敷地内に自宅を建築する場合などは新しく水道の引き込みすをる場合があります。この場合も私設管や前面道路の水道管が細い場合は所有者や管理者全てに同意をもらう必要があります。しかし、どうしても同意書をもらえない場合は両親の水道管より分岐して使用するようになりますので両親の家の水道メーターが13mmの場合は水圧が低くても我慢するか、井戸を掘削するかが必要になります。

◇水道管が他人の土地に埋設してある場合

こちらも私設管や公営水道でもよくあるケースです。昔は権利関係など「口約束」が多い時代でした。そのため祖父の時代の口約束がそのまま現在に引き継がれているケースです。自分の敷地内に隣の水道管が埋設されており、建替えや増築をする場所にその水道管があり、その水道管をどかさないといけないケースなどがあります。この場合、公営水道の場合は地方自治体にて無償で水道管の移設などをしてもらえるケースがありますが私設管の場合は昔の「口約束」を盾にしてトラブルに発展する場合があります。事前によく近隣の人と話し合いをして費用負担をどうするかを打ち合わせしておきましょう。

◆まとめ

水道についての解説は以上になります。水道は「当たり前の物」としてとらえがちですが、建替えや新築、増築などをする場合意外とトラブルに発展し、思わぬ費用が発生するケースがあります。建築計画を始める場合には「水」という一番大事なライフラインについて一番最初によく調べて問題無いかを検討することをおすすめします。各地方自治体の水道局に自分で直接色々とお話を聞きに行くことが一番良いかと思いますが、不安な場合にはハウスメーカーの人に同行してもらい色々と質問をしてもらい、トラブルになりそうな場合の解消方法を聞いておきましょう。

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