皆様こんにちは。MyDesign/株式会社Izumidaの泉田です。
今回は、住宅ローンの「繰り上げ返済」をテーマに、AさんとBさんという二人の人物の物語を通して、繰り上げ返済と投資、どちらが有利になり得るのかを考えてみたいと思います。
AさんとBさんの住宅ローン
AさんとBさんは、共に35年ローンでマイホームを購入しました。金利は0.75%です。
Aさんの選択:堅実な繰り上げ返済
Aさんは、真面目な性格で、コツコツと貯蓄をし、200万円貯まるごとに繰り上げ返済を行いました。「借金は早く返すに限る!」というのがAさんのモットー。繰り上げ返済をするたびに、ローンの残高が目に見えて減っていくことに喜びを感じていました。
Bさんの選択:積極的な投資
一方、Bさんは、「低金利の今、繰り上げ返済はもったいない。そのお金を投資に回した方が賢い!」と考え、200万円を元手に、年利2〜3%の投資を行いました。Bさんは、住宅ローンを抱えつつも、資産を増やすことに意欲的でした。Bさんはこの投資を続け、結果的に5回、合計1000万円を投資に回しました。
突然の悲劇、そして残された家族
そんなある日、AさんとBさんは、それぞれ別の場所で、不運にも交通事故に遭い、帰らぬ人となってしまいました。
住宅ローンは、お二人とも団体信用生命保険に加入していたため、保険金で完済されました。しかし、残されたご家族の手元に残るお金には、大きな違いが生じていました。
Aさんのご家族は、繰り上げ返済によってローンの総支払額を減らしていましたが、Bさんのご家族が手元に残した資産(投資元本1000万円とその運用益)に比べると、その経済的なメリットは小さいものでした。
一方、Bさんのご家族は、住宅ローンはなくなった上に、投資していた1000万円(およびその運用益)が手元に残りました。
繰り上げ返済と投資、どちらが良かったのか?
今回のケースでは、Bさんのように投資をしていた方が、結果的に家族に多くの資産を残せることになりました。これは、
- 団体信用生命保険によって、住宅ローンが完済されたこと
- Bさんが投資に回した資金が、手元に残る資産となったこと
が大きな要因です。
もちろん、Bさんの投資が必ずしも成功するとは限りません。しかし、今回のケースでは、低金利の住宅ローンを抱えながらも、積極的に投資を行ったBさんの戦略が功を奏したと言えるでしょう。仮に投資に利用しない場合は、預貯金にすればいいだけなのです。そうすれば、Bさんの口座には1000万円残っているはずです。
大切なのは「もしも」を想定しつつ、賢く資産形成すること
今回のAさんとBさんの物語は、あくまで一例です。繰り上げ返済と投資、どちらが良いかは、個々の状況や考え方、そしてリスク許容度によって異なります。
しかし、今回の物語から学べる教訓は、
「人生には何が起こるかわからない。だからこそ、万が一の事態を想定しつつ、賢く資産形成をしていく必要がある」
ということです。
繰り上げ返済は、着実にローンの残高を減らすことができますが、今回のケースのように、団体信用生命保険がある場合は、投資の方が有利になることもあります。
どちらを選ぶにしても、ご自身のライフプランやリスク許容度を考慮し、後悔のない選択をすることが大切です。そして、万が一のことがあった場合、家族に何を残せるのかを考えることも重要です。
MyDesign/株式会社Izumidaでは、住宅ローンに関するご相談も承っております。お客様一人ひとりの状況に合わせた最適なプランをご提案させていただきますので、お気軽にご相談ください。