一戸建て住宅の醍醐味の1つに「庭づくり」があります。家の外構部分を美しく飾るのは気分が良いものですし、作る作業も楽しいです。
【外構工事】
エクステリア工事:住まいをつつむ門扉、フェンス、カーポート、ガーデンルームなど
植栽:植木
機能門柱:ポストやインターフォン
駐車場:コンクリートを敷いて、カーポートを取り付けたり
ところで、庭づくりで大切なポイントに「植栽をどうするか」があります。木を植えるのか花壇を作るか、それとも芝生にするか、あれこれと迷うことも多いかと思います。と言うのも、庭には様々なパーツがあるので、イメージをまとめるのが意外に難しいからです。
そこで、この記事では庭づくりと植栽、そしてエクステリア(外構工事)への応用などについて紹介したいと思います。
庭づくりと植栽
まずは庭づくりと植栽について紹介したいと思います。
エクステリアメーカーのカタログなどを見ると、様々なエクステリアパーツと共に多くの植栽が並んでいることに気が付きます。カタログを見ると魅力的に見えるのですが、植栽は単に見た目が良いだけなのか、といった疑問が出て来ます。見た目以外に効果は無いのでしょうか。
そこで、ここでは植栽がどの様な役目を果たすかについて説明します。
エクステリアパーツだけでは庭は殺風景になる
エクステリアの製品は非常に多岐に及びます。門扉やフェンスなどの他にもウッドデッキなど、デザイン性の高い便利なアイテムがいろいろとあります。しかし、それだけでは生命感には乏しいです。と言うのも金属がベースである物が多いですし、天然木ベースの物でも多くの場合が塗装してあるからです。
そのため、エクステリア製品だけでは、どうしても殺風景になってしまい、温かさがあまり感じられなくなってしまいます。
植栽が庭を生かす
そこで登場するのが植栽です。植栽は木・草・花など、形態はいろいろですが「生きている植物」そのものを外構部分に飾ります。そして、その植物の持つ「生命」が庭を生きた物に変えます。
例えば、頑丈なコンクリートブロックで囲った庭であっても、ちょっとした花壇に花が咲いていると、庭が生命感に溢れて雰囲気が変わります。その様に生きた雰囲気に庭を変えるのが植栽の役目と言えるのです。
アレンジ次第で庭を変えることが出来る
庭は植栽のアレンジで表情がずいぶんと変わります。背の高さや葉の色、そして形などを組み合わせることによって、様々なアレンジとすることが出来るのです。
表情の広がりは単なる「組み合わせによるアレンジ」だけではありません。そこには四季の変化も加わります。
新緑の芽吹く頃、花が咲き乱れる季節、庭は植栽のアレンジによって、非常に多彩な表情を見せてくれるのです。
植栽にはどの様な物があるか
次に、植栽にはどの様な物があるかについて見て行きます。
ただし、植栽と言っても非常にカテゴリーの範囲も広いですし、飾る植物も違います。そのため、庭づくりにおいては植物の知識も必要になります。
そこで、ここでは植栽にはどの様な物があるかについて紹介して行きます。
シンボルツリー
シンボルツリーはその名の通り、その家の庭のシンボル的な木です。高さは様々ありますが、住宅用の物としては3メートル前後の物が手頃と言えます。
樹種は様々ですが、基本的にはメンテナンスが少なくても大丈夫な物がおすすめです。
例としては、優雅な雰囲気のオリーブの様な物から、ソテツの様なダイナミックの物まであります。
低木
低木はシンボルツリーと違い、むしろ地味な樹種と言うことが出来ます。しかし、シンボルツリーの周囲に植えたり、フェンスなどと合わせることによって、全体を面白く演出することが可能です。
これもメンテナンスが少なくて済む物がおすすめです。
尚、低木の代表的な物としてはツツジなどがあります。
地被植物
地面を覆い隠すイメージの植物です。強い物が使われます。
クローバーなどのお馴染みの物から、ツル植物などもカバーします。
尚、地被植物は単に植える庭に植えるだけでなく、フェンスなどにも絡ませて楽しむこともおすすめです。
植栽を組み合わせてみると
植栽が飾られた庭は非常にきれいではありますが、単に並んでいるだけでは面白みに欠けてしまいます。植栽は単なる装飾では無く、様々な組み合わせによって、更に面白くなるからです。
そこで、ここでは植栽の「組み合わせ」について紹介します。
大小の組み合わせで変化が付けられる
家の敷地まわりに低木を並べると、生垣の様になり敷地まわりを飾ることが出来ます。しかし、この飾り方では単調過ぎて面白みがありません。同じ高さの同じ植物が並んでいるだけでは、直線的になってしまい、やはり惜しいです。
しかし、低木の中にいくつか大き目の物を植えるならば全体に変化が出て来て、リズム感の溢れる楽しい空間となります。また、葉の色調を変えて植えると、色の変化も楽しめる様になり、面白みも増します。
フラワーポッドとの組み合わせで楽しくなる
エクステリア用のフラワーポッドがホームセンターなどで販売されていますが、これらのアイテムも植栽を楽しむ上で非常に使えます。フラワーポッドは小さな花やつる植物をあしらうのに向いていて、手軽にグリーンを飾れるからです。また、フラワーポッドそのものも天然素材で出来ている物もあり、植栽に自然に溶け込めるデザインの物もあります。
そして、フラワーポッドは置くだけでなく、フェンスや門柱などに掛けても使えます。まさに「アイディア次第で可能性の広がるアイテム」と言うことが出来るでしょう。
つる植物は応用範囲が広い
つる植物は非常に応用範囲が広いです。つる植物は様々な素材に絡ませることが可能で、しかも扱いが容易だからです。そのため、エクステリア部分の様々な箇所に応用することが出来ます。
例えば、メッシュフェンスなどに絡めて敷地まわりを彩ることが出来ますし、玄関アプローチなどに這わせれば変化に富むエントランスを作ることも出来ます。
ウッドデッキと組み合わせると心地の良い空間になる
植栽と最も合う住宅設備は何と言ってもウッドデッキでしょう。ウッドデッキはガーデニングを楽しむ上で最も良いスペースです。
そして、植栽で彩ったウッドデッキは、自然の香りのする心地よい空間となります。読書を楽しむのも良し、コーヒーを楽しむのも良し、くつろぎのスペースとして最上の物となるでしょう。
植栽の持つ効果とは
ここで植栽の持つ効果について取り上げてみます。植栽は古くから庭づくりのベースとなって彩って来ましたが、実は景観を良くする以外にもいくつもの効果があります。ここでは植栽の持つ効果についてご紹介します。
プライバシーの保護
植栽の持つ大きな効果として「プライバシーの保護」が挙げられます。
家は条件によっては外部から見えてしまう場合があります。しかし、その部分に植栽を置けば、敷地内が見えなくなります。
尚、植栽はフェンスと違い、外から見える部分と隠す部分を分けて作ることが出来ます。窓辺など、家の中が見えそうな場所には高い物を植えると良いでしょう。
日よけ
植栽はプライバシーの保護と共に、日よけとしての効果もあります。特に植物は日光の熱の部分を吸収してくれるので、遮熱の効果が期待できます。
癒し
植物の緑色は目にやさしく、精神的な癒しにもなります。忙しい日常から帰って来た時など、心地良い緑色が迎えてくれるのは、精神的にリラックス出来ることでしょう。
植栽の応用例
ここで植栽の応用例について、いくつかご紹介します。
植栽はアイディア次第で様々な応用が可能です。そのため、以下に挙げるのは、あくまでもヒントだと考えてください。
グリーンカーテンで窓辺を飾る
グリーンカーテンは室内を日射から守るのに非常に効果的です。しかも、前述の様に、植物には熱を遮蔽する効果だけでなく、癒しの効果もあります。
夏場の暑さから室内を守るだけでなく、心地よい空間を作りにもグリーンカーテンは非常に有効です。
尚、夏場はどうしてもエアコンを使う時間が長くなり、高熱費もどうしても上がってしまいます。しかし、グリーンカーテンを使うのであれば日射を遮る効果があるので、エアコンの使用量を減らすことが出来て、光熱費の削減にも有効となります。
グリーンでアーチを作る
エクステリア製品にアーチがありますが、例えばメッシュなどでアーチの下地を作るならば、つる植物を絡ませればグリーンのアーチを作ることが出来ます。
グリーンのアーチはシンボルツリーの様に家の個性を前面に出し、庭の雰囲気を非常に面白くします。
機能門柱にグリーンをあしらう
オープン外構に設置する機能門柱ですが、これにもグリーンをあしらうことが可能で、しかも面白いです。
方法としてはフラワーポッドを取り付ける他、門柱全体をつる植物で覆ってしまうことも可能です。
照明器との組み合わせ
植栽は照明器の組み合わせでも面白くなります。特に玄関アプローチ部分をつる植物などで飾り、そこにフットライトなどを組み合わせると、楽しい玄関アプローチとすることが出来ます。
また、それと一緒にフラワーポッドで花を飾ると、ライトアップされた花がとても美しく映えます。
砂利などと組み合わせても面白い
「砂利」と聞くと細かい石くらいしか思い出されないかも知れませんが、実は砂利にも種類があり、エクステリアへの応用範囲は広いのです。
例えば、白色の玉砂利をシンボルツリーの周りにあしらってみると、砂利の白と葉の緑がやさしいコントラストとなって、庭を飾ってくれます。
敷石などとのコラボを楽しむ
エクステリアアイテムの敷石も変化に富む素材と言えます。また、色においてもグレーを基調とした物から、テラコッタ調の物まで様々です。
当然、これらは植栽のグリーンを一層引き立てます。植栽を楽しむ上での「縁の下の力持ち」として、応用範囲は広いです。
外構工事は高額になりがち
目安を知ってプランを立てよう
外構工事にかかる費用は、新築の場合で住宅本体費用の10%程度、リフォームの場合で100万円程度が相場と言われています。ただし、外構工事は敷地の広さや工事の規模、装飾の具合などによって費用は大きく変動します。
たとえば、玄関ポーチに手すりを付けるだけであれば15万円以下でできますし、車を3台以上収納できるデザイン性に優れたガレージを作る場合は、500万円程度かかることも。
門柱・門扉などの門まわり
門柱とは、門まわりに設置する壁状あるいはポール状の構造物のこと。表札・インターホン・ポストなどを組み込むことができます。
門扉は片開き・両開き、内開き・外開きなどの種類があり、錠のタイプもさまざまです。これら玄関先の門まわりのリフォームは、機能や素材によって幅がありますが、30万円程度から行うことができます。
また、駐車スペースの入り口に門扉を設置される方も多く、駐車場のゲートでよく選ばれる伸縮門扉は20万円~30万円程度が相場です。
堀(ブロック)・フェンス
塀囲いやフェンスは、道路やご近所からの視線が気になるときや、隣家との境界線をはっきりさせたいとき、住まいの防犯性を高めたいときに役立ちます。
もともとあるブロックの上にフェンスを取り付けるケースと、古くなって傷んだフェンスを交換するケースなどがあります。
当社では、隣家と接する両側面にフェンスの取り付けを希望されるお客様が多く、この場合の費用相場は30万円前後です。全方位にフェンスを取り付ける場合は、その倍の60万円前後となります。もちろん、家のサイズによって費用は異なるため、具体的に検討されている方は見積もりを取ってみるといいでしょう。
ガレージ・カーポート・駐車場
駐車スペースの外構工事は、カーポートやガレージを設置するほか、駐車場をコンクリートに舗装する工事などがあり、それぞれ費用相場が変わります。
【車1台分のリフォームの場合】
工事の種類 | 費用目安(車1台用の場合)*2.5m×5m=12.5㎡が1台分 |
コンクリート打設 | 25万円~30万円程度 2.5m×5m=12.5㎡ |
カーポートの設置 | 40万円~100万円程度 |
カーポートを設置しつつ地面をコンクリートにする場合は、60万円~70万円程度になります。また、上記の費用目安は車1台分のスペースの場合になるので、2台・3台となると、その分費用がかかります。
費用相場はあくまで目安として捉え、ご自身が求める機能やデザインに合ったプランを立てていきましょう。
まとめ
この様に、植栽は庭づくりの上で様々な効果や面白さを持ちます。また、エクステリアのアイテムとの組み合わせにより、変化に富む庭づくりが可能となります。
そして、植栽を楽しむためには、やはり庭が必要です。そのため、八王子の街の様に、庭のある家を持ちやすい地域はより楽しい庭づくりがしやすいと言えます。
四季によって移り変わる庭は面白いものです。アイディア次第で可能性は広がります。ぜひ植栽で庭づくりを楽しみましょう。
費用の目安は、請負金額の10%程度と言いましたが、最低限の外構でもよろしければ、5%~7%程度でも可能な場合があります。
請負金額 2,000万円 10%・・・200万円 7%・・・140万円 5%・・・100万円
外構工事のプランニングとお見積もりは無料で行います。
*正確なお見積りには、現調が必要になります。東京都、神奈川県内で外構工事を行う方はお問い合わせください。
おしゃれなデザイン住宅も建てております。