最近テレビなどで、タレントさんたちが八王子出身の人たちで八王子会を結成したといったニュースが取り上げられています。
八王子は、多彩な人材と都心に近いことなどさまざまな利便性があり、注目され続けている街ともいえるでしょう。
では、この八王子ですが、実際の特徴や住み心地など、どのような点に注目されているのでしょうか?
この記事では、八王子の住みやすさなどについて、紹介していきます。
2022年 住みたいまちランキング1位に選ばれた【西八王子】
八王子の特徴は?
東京都八王子市は都心より40㎞ほど離れた場所に位置しています。
都心より近すぎず遠すぎずで、都心へのベッドタウンとしての役割を担っているのです。
他にも、八王子市の特徴は、大きく3つが挙げられるでしょう。
学校が多く学園都市の様相を示している
シリコンバレーの2倍の工業
自然に囲まれた癒しの街
まずは、この3点について解説します。
八王子にはたくさんの学校がある教育の街
八王子は、全国でも有数の学園都市といわれています。
何とその数は21の大学(短大、高専含む)があり、約10万人の学生が住んでいるのです。
八王子の人口が57万人なので、八王子に住んでいる人の6人に1人は学生ということになります。
東京工科大学や創価大学などの知名度が高い大学や、東京造形大学や多摩美術大学といった芸術に造詣が深い大学までバラエティに富んで複数の大学が八王子にはあるのです。
八王子の人材が豊富な理由が分かるような気がします。
大学が多いことを利用して、大学と企業、行政が連携し、生涯学習の推進や、さまざまな情報発信、学生と市民の交流など地域社会を共に発展させているといえるでしょう。
若い人が多いので、常に活況で明るいイメージを八王子は持っています。
産業資源が豊富で何とシリコンバレーの2倍
広域多摩地域は八王子を中心としている地域で、シリコンバレーの2倍といわれる工業出荷額をほこっています。
電子機器や電気工場や大学の研究機関が集まっているこの地域を広域多摩地域と名付けられましたが、別名「TAMA」とも名づけられました。
「TAMA」は、「Technology Advanced Metropolitan Area」(技術先進首都圏地域)の頭文字がとってあります。
日本のシリコンバレーともいえる地域なのです。
約1600近い製造業が立地しているこの地域の中心部に八王子があります。
多くの研究者や技術者がいて、若い世代も多い、この八王子は大きなビジネスチャンスを秘めている多くの可能性を持った地域です。
豊かな自然にあふれた八王子
製造業がたくさんあることから工業地域を創造した人も多いでしょうが、八王子は自然にかこまれて、癒しを感じられる街といった側面も持っています。
多くの観光客が訪れる高尾山は、八王子にある山で修験道の霊堂とされていました。
高さが599mと手ごろな高さでもあるので、登山者数は非常に多く、年間260万人以上の登山者数は世界一の登山者数をほこっています。
山頂までのルートはたくさんあるので、ルートの組み合わせで登山を楽しむことができます。
特に、八王子市内の南部に自然が多く、自然と隣接した、ニュータウン地区があるなど、ビジネスも住まいも八王子ですべてが完結することができる街なのです。
八王子周辺の交通事情について
八王子の交通事情について解説しましょう。
都心に近いこともあり、多くの鉄道機関に恵まれています。
都心へも30分から40分程度で行くことが可能です。
交通の利便性の良さからも、都心へのベッドタウンとしての活用されています。
八王子にある鉄道機関を表にしました。
駅名 駅名 駅名
JR中央本線 八王子駅 西八王子駅 高尾駅
JR横浜線 八王子みなみ野駅 片倉駅
JR八高線 北八王子駅 小宮駅
京王電鉄京王線 長沼駅 北野駅 京王八王子駅
京王電鉄高尾駅 京王片倉駅 山田駅 めじろ台駅
京王電鉄相模原線 京王堀之内駅 南大沢駅
多摩都市モノレール線 中央大学 明星大学 大塚・帝京大学
高尾登山電鉄 清滝駅 高尾山駅
エコーリフト 山麓駅 山上駅
これだけの鉄道機関があるので、非常に便利な街ともいえるでしょう。
バス路線も非常に多く
1.西東京バス
2.京王電鉄バス
3.京王バス南
4.神奈川中央交通
と、いくつものバスが利用可能です。
他にも高速バスなども利用できます。
八王子の人口推移や教育環境
これだけ、便利で更なる発展の可能性もある八王子市です。
先ほど、八王子の人口などについて少し触れましたが人口推移など少し掘り下げてみましょう。
先ほど57万人の人口と述べました。
他の市区と比較すると、日本全国815市区中29位とかなり上位に位置しています。
ただし、現在日本における最大の問題点ともいえる、少子化による人口減の影響を八王子市も若干ながら受けているのです。
2000年から2015年における人口増減率を表にしました。
前年比較増減率
人口増減率(2010年から2015年) 99.6%
人口増減率(2005年から2010年) 103.6%
人口増減率(2000年から2005年) 104.5%
2000年から2010年までは、順調に人口も増加していましたが、他の地区と同様に2010年から人口は減少しています。
八王子自体に問題があるわけではなく、基本的には、少子化、人口減少の流れを受けての減少です。
特に学園都市の意味合いも強い八王子は、少子化の影響をもろに受ける可能性が考えられます。
少しでも、少子化の影響を受けないように、そして、子育て世帯が八王子に住むようにと日々取り組んでいるのですが、成果としてあらわれているのが、インターネットの整備です。
八王子には70校の小学校があり、815市区中25位と非常に多い学校数をほこっています。
その中で、光ファイバーによるインターネット接続率が何と100%。
つまり70校すべてに光ファイバー回線が導入されています。
当然、815市中1位です。
また、中学校数も20校あり、これも815市中20位と非常に高いのですが、中学校も光ファイバー回線によるインターネット普及率は100%。
八王子はいち早くインターネットの整備に力を入れて、すでに成果が出ています。
デジタル教科書や、電子黒板整備などは、これからの着手となるようですが、既にデジタル授業への土台は出来上がっているといえるでしょう。
八王子の治安は悪い?
八王子の暮らしについてアンケートなどの結果を見るとしばしば、治安が悪くて不安だとの回答が目につきます。
本当に治安が悪いのでしょうか?
東京の各地域人口から、刑法犯認知件数で割り出した犯罪率を見てみると、八王子の犯罪発生率は、1.47%で東京47地域中26位とそこまで高いわけではありません。
ではなぜ、治安が悪いと思われるのでしょうか?
理由は3つあると考えています。
1.駅周辺における呼び込みの猥雑さ
2.過去の事件による悪いイメージ
3.外国人労働者への偏見
では、これらの理由について考えてみましょう。
八王子の治安について 駅周辺における呼び込み
八王子駅近辺は開発も非常に進み、さまざまな商業施設も充実しています。
何度か述べていますが、学園都市の様相を呈しているため、街もにぎわい、繁華街は人波であふれているという状況です。
特に、駅前北口は、繁華街に良くある呼び込みも多く、少しいかがわしさを感じる人も多いのでしょう。
学生が多いので、夜中までにぎわっていることや、終日の騒がしさから治安に対する不安が出ているので、治安が悪いというイメージが植え付けられているといった側面があります。
八王子の治安について 過去の事件による悪いイメージ
どこの街でもいえることですが、八王子でも過去不幸な事件が起こっています。
過去は山口組の東京進出における前線基地としておこった「八王子抗争」や、いまだ未解決の「八王子スーパーナンペイ事件」といった事件がありました。
このような凶悪事件が過去にあったことで、八王子=治安が悪いといったイメージが植え付けられている可能性もあるのです。
決して犯罪が多いというわけではありませんが、一度か二度、凶悪事件が起こってしまうと民衆心理として怖いといったイメージになってしまいます。
八王子の治安について 外国人労働者への偏見
これも前述しましたが、八王子は広域多摩地域の中心地です。
技術者や研究者に加え外国人労働者の数も少なくありません。
全く迷惑なことでしょうが、外国人が多いと治安が悪いといったイメージがあるため、治安が悪いと思う人が増えている側面があるのです。
八王子には、1万人強の外国人が住んでいます。
中には、さまざまな理由で犯罪に手を染める人がいるかもしれませんが、決して外国人の犯罪が多いということではありません。
イメージだけで治安が悪いと思われているといえます。
八王子に住むことはおススメできるの?
結論から先に述べると八王子は、住まいにおススメできる街だといえます。
これまでさまざまな八王子の街について分析しました。
都心にも近く、若者が多く活況で、さまざまな工場があるので、仕事も見つけやすい。
非常に住みやすく生活しやすい街といえるでしょう。
小学校や中学校の数も多く、子育て世帯も安心して、住むことができます。
また、都会の喧騒から逃れたいと思うならば、八王子南部は、緑に囲まれた自然が豊かなエリアです。
さまざまな顔を持つ八王子は、それぞれの人が、住まいに求めていることが異なったとしても、ほとんどに対応できる、懐の深い街ともいえます。
都心部ほど、不動産地価も高くありません。
以上の結論から、八王子は非常に住みやすい街だといえます。
<>まとめ<>
都心部にも程よい距離があり、若者が多く、工場地帯の真ん中に位置している八王子は、さまざまな面で中心を担っており、人と人をつなげる役割を十分果たしているといえます。
とくに広域多摩地域は、今後の製造業の中心として、さまざまな魅力ある商品やサービスが期待されるのです。
今後の成長にも大きく期待ができるエリアといえるでしょう。
家賃もあまり高くはなく、住みやすいと評判です。
少子化の影響を受けて、若干人口は減っているものの、小学校や、中学校などが多く、子育て世代の若い世代の流入が今後も期待できることから、人口減少の幅は小さいとも推察できます。
八王子は今後の成長も含め、非常に魅力のある、住みやすい土地だといえるのです。