「熱貫流率」という言葉、聞いたことはあるけれど、具体的に何を意味するのか、数値が大きいほど良いのか悪いのか、よくわからない。
そんな人も多いのではないでしょうか。
家を建てる、あるいはリフォームをする際に、断熱性能は重要な要素の一つです。
断熱性能の良し悪しは、建物の快適性や省エネ性、そして健康にも大きく影響します。
この記事では、断熱性能を理解する上で重要な「熱貫流率」について、わかりやすく解説していきます。
□熱貫流率とは?数値が大きいほど何を意味するのかをご紹介!
熱貫流率とは、簡単に言うと「壁や窓などの建材を通してどれだけ熱が伝わるか」を表す指標です。
数値が大きいほど熱が伝わりやすく、断熱性能が低いことを意味します。
専門用語では「U値」と呼ばれ、単位はワット毎平方メートルケルビン(W/㎡K)で表されます。
1:熱貫流率の数値
熱貫流率の数値は、建材の種類や厚さ、構造によって異なります。
例えば、断熱材を使用していない壁は、断熱材を使用した壁よりも熱貫流率が高くなります。
2:熱貫流率と断熱性能の関係
熱貫流率は、建物の断熱性能を評価する重要な指標です。
熱貫流率が低いほど、熱の移動が少なく、断熱性能が高いと言えます。
3:熱貫流率と省エネの関係
断熱性能が高い建物は、暖房や冷房の効率が向上し、エネルギー消費量を抑えることができます。
これは、冷暖房にかかる費用を削減し、環境負荷を低減することにつながります。
□熱貫流率と結露の関係
熱貫流率は、建物の断熱性能だけでなく、窓ガラスの結露にも大きな影響を与えます。
熱貫流率が高いと、室内の暖気が外に逃げるだけでなく、外気の冷気が室内に侵入しやすくなります。
その結果、窓ガラスの表面温度が低下し、結露が発生しやすくなるのです。
1:結露が発生しやすい窓ガラス
窓ガラスは、建物の外気に直接触れているため、特に結露が発生しやすい部位です。
窓ガラスの熱貫流率が高いと、室内の暖気が窓ガラスから逃げてしまい、窓ガラスの表面温度が低下します。
2:結露による弊害
結露は、カビやダニの発生原因となるだけでなく、建物の腐食や劣化を促進する可能性もあります。
また、結露によって室内の湿度が上昇し、不快な環境になることもあります。
3:結露対策
窓ガラスの結露を防ぐには、断熱性能の高い窓ガラスを選ぶことが重要です。
また、窓ガラスに断熱シートを貼ったり、窓枠に断熱材を充填したりするなどの対策も有効です。
□まとめ
熱貫流率は、建物の断熱性能を評価する重要な指標であり、窓ガラスの結露にも大きな影響を与えます。
熱貫流率が低いほど、断熱性能が高く、結露が発生しにくいと言えます。
快適で省エネな住まいを実現するためには、断熱性能を考慮し、熱貫流率が低い建材を選ぶことが重要です。
また、窓ガラスの結露対策も忘れずに行いましょう。