「家を売ろうと考え、不動産会社に査定を依頼したら、『建物は築20年を超えているので、価値はゼロですね。これは土地の値段です』と言われて、ショックを受けた…」
もし、あなたが長年大切に住まわれてきた我が家について、このように評価されたとしたら、どのように思われるでしょうか。私たちMyDesign/株式会社Izumidaは、このような画一的な査定方法に、常に疑問を抱いています。
なぜなら、私たちは単なる不動産仲介会社ではなく、家をリフォームし、時には新しく建てる「作り手」でもあるからです。作り手の視点から見れば、古い家には数字だけでは測れない、確かな価値が眠っています。
今回は、不動産業界でまことしやかに語られる「築20年で価値ゼロ」説の真相と、私たちが考える「古い家の本当の価値」についてお話しします。
【1.なぜ「建物の価値はゼロ」と言われるのか?】
そもそも、なぜこのような評価がされるのでしょうか。 これは、主に税金の計算で用いられる「法定耐用年数」という考え方が、不動産市場に影響を与えているためです。木造住宅の法定耐用年数は22年と定められており、税法上、22年経つと建物の資産価値はほぼゼロとして扱われます。
しかし、これはあくまで税務上・会計上のルールに過ぎません。 適切なメンテナンスをされていれば、日本の木造住宅は50年、100年と住み続けることが可能です。「税法上の価値」と「実際に市場で取引される価値」は、全くの別物なのです。それにも関わらず、多くの不動産会社が、この簡便な基準をそのまま査定に用いてしまっているのが実情です。
【2.私たちが考える、古い家が持つ3つの「本質的な価値」】
私たちは、古い家には少なくとも以下の3つの価値があると考えています。
- リフォームの「土台」としての価値 買主様が更地の土地に家を新築する場合、基礎工事から始まり、多大なコストと時間がかかります。しかし、そこにしっかりとした家が建っている場合、その基礎や構造躯体を「土台」として活かすことができます。これは、買主様にとって大きなコスト削減となり、その分の価値が建物にはっきりと存在している証拠です。
- 「個性」と「趣」という価値 昔の家には、太い梁や立派な柱、今では珍しい凝った造りの建具など、現代の画一的な建売住宅にはない「個性」や「趣」があります。私たちはリフォームの専門家として、この「古さ」を敢えて活かし、モダンなデザインと融合させることで、新築にはないオンリーワンの空間を創り出すことを得意としています。この個性は、間違いなく価値です。
- 「居住可能性(ポテンシャル)」という価値 最も重要なのが、この家が持つ「可能性」です。少し手を加えれば、現代のライフスタイルに合った素晴らしい住まいに生まれ変わる可能性を秘めています。その可能性を、私たちは「価値」として評価します。
販売図面は、3Dパースでリフォーム後にどのような暮らし方ができるのかを記載する。これにより、買主はここを買った後にどんな暮らしができるかをイメージすることができる。早期売却や、高価売却は、単に価格だけではなく、売るための戦略が大切です。
【3.価値を最大化する、私たちの具体的なご提案】
では、どうすればその「可能性」を価格に反映できるのか。 そこで活きてくるのが、私たちの「作り手の視点」です。
私たちは、古い家を査定する際、単に「現状」を見るだけではありません。「この家は、リフォームすればここまで素敵になります」という未来の姿を、高精細な3Dパース(完成予想図)や具体的な間取りプラン、詳細な見積もりと共に作成します。

購入を検討されるお客様に、この「リフォーム後の素晴らしい暮らし」を具体的にご提案することで、古い家に対する不安は期待へと変わります。そして、物件が持つ本来のポテンシャルを正しく評価していただくことで、相場以上の価格でのご成約が実現するのです。


【まとめ】
「建物は価値ゼロ」というのは、その家の可能性を見ることを放棄した、あまりに短絡的な評価です。 あなたの家には、あなたが気付いていない価値が、まだたくさん眠っているかもしれません。
もし、他社で「建物の価値はゼロ」と言われ、ご売却をためらっている方がいらっしゃいましたら、ぜひ一度、私たちMyDesign/株式会社Izumidaにご相談ください。 私たちは、単なる不動産仲介ではなく、住まいづくりのプロとして、あなたの家の本当の価値を、ご一緒にお探しするパートナーです。過去には300万円~700万円程度の価値が上がり売却が成功した事例がございます。不動産の売却には、費用の見える化が絶対条件です。
執筆 MyDesign 株式会社Izumida 代表取締役 泉田啓一