珪藻土壁は自然素材の魅力と機能性で人気を集めていますが、一方でその裏にはデメリットも潜んでいます。
そのため、本当に珪藻土壁を選ぶべきかどうか迷った際には、その魅力と欠点の両方を理解することが重要です。
この記事では、珪藻土壁の特性を踏まえ、最適な選択をするための具体的な情報をご紹介します。
□珪藻土壁のデメリットとは?シミや汚れのリスクについて
1:シミになりやすい
珪藻土壁は水分を吸収しやすい性質があります。
これは、醤油やコーヒーなど色の濃い液体が壁に付着すると、シミになる問題を引き起こします。
万が一こぼした場合、速やかに拭き取ることが肝心です。
跡が残った場合は、泡状の漂白剤を使ってシミを薄め、濡らしたタオルで拭き取ることが効果的です。
2:粉が落ちやすい
珪藻土壁は柔らかい土でできているため、触れると粉が落ちることがあります。
この粉は、特にセーターのような衣服や布類に付着しやすく、汚れを引き起こす可能性があります。
そのため、粉の落ちにくい製品の選択や、粉の落ちやすい場所と落ちにくい場所での使い分けが効果的です。
3:カビが繁殖しやすい
珪藻土壁は水分を保持しやすいため、湿気が多い環境ではカビが発生しやすい問題があります。
特に汚れが付着している部分では、カビの繁殖を助長する可能性が高まります。
これを防ぐためには、定期的な水拭きや通気性の確保が重要です。
もしカビが発生した場合は、塩素系漂白剤での殺菌やヤスリでの除去が有効です。
4:衝撃でヒビが入る
珪藻土壁は凝固剤の含有量が少ないと、外部からの衝撃によりヒビが入りやすくなります。
これは、地震や道路の振動などによって引き起こされることがあります。
ヒビが入った場合は、重ね塗りによる修復が最適です。
放置するとヒビが拡大し、壁面の剥離につながる恐れもあるため、早めの対応が推奨されます。
□珪藻土壁のメリットと魅力
*脱臭効果
生活の中で必ずといっていいほど発生する様々な臭い。
これに対して珪藻土壁は、その卓越した脱臭機能により大きなメリットを提供します。
タバコの煙、ペットの臭い、さらにはお肉を焼いた時の臭いなど、これらの不快な臭いを珪藻土壁が吸着し、脱臭します。
気になる臭いも珪藻土壁が脱臭してくれるので、過ごしやすい住空間が叶うこと間違いなしです。
*耐火性能
珪藻土のもう一つの大きな魅力は、その卓越した耐火性能です。
珪藻土は1200度前後の融点を持ち、これにより耐火性に優れています。
この特性は、七輪コンロや耐熱レンガにも利用されるほどです。
火災が発生した際、一般的な木材に比べて延焼を防ぐ効果が期待できるため、安全性の面で非常に高い評価を受けています。
*湿度調整
珪藻土壁の最も注目されるメリットの一つが、その優れた湿度調整機能です。
この機能は、部屋の湿度状況に応じて、珪藻土が湿気を放出したり吸収したりする作用を指します。
珪藻土には、目に見えない無数の微細な穴が存在し、これらが湿気を自動でコントロールします。
人間が快適に感じる湿度レベルは一般に40%〜60%とされており、珪藻土壁はこの範囲を自動で維持する「呼吸する壁」とも称されています。
その結果、湿度の高い梅雨時や、乾燥しがちな冬季でも、常に快適な室内環境を保てるのです。
□まとめ
珪藻土壁は、その魅力的な特性とともに、いくつかのデメリットが存在します。
シミになりやすい性質、粉が落ちやすい点などは、日常生活での取り扱いに注意を要します。
これらのデメリットを理解し、適切な対策を講じることで、珪藻土壁の美しさを長く保てますよ。