column

家づくりの知識

実はメリットがいっぱい!住宅の集成材と構造用合板

集成材

木造住宅の軒数は、日本の住宅事情を見てみると、最も多いと言うことが出来ます。
テレビCMなどを見てみると、スチールをベースとしたプレハブメーカーの家が多いようにも見えますが、それでも木造は多いです。

さて、その様な木造住宅ですが、今の木造住宅は昔の家とはずいぶん勝手が違います。
と言うのも、木造住宅にも様々な技術が応用され、品質の向上が図られて来たからです。
そして、それは材料レベルにおいても同じことが言えます。
今の木造住宅の部材は、多くが集成材や合板が多用されていて、昔の様な木材を使っている訳では無いからです。

それでは、建築用に使われている集成材や合板とはどの様な素材なのでしょうか。
ここでは木造住宅に使われている、集成材や合板について、その特性などを紹介したいと思います。

今の木造住宅について

今の住宅は「テクノロジーの塊」とも言って良く、それは木造住宅であっても例外ではありません。
木造住宅も、緻密な計算や実験などを元に設計され、建てられているのです。

ところで、その様な計算などにおいて、重要となるのが「どの様な部材を使うか」と言うことが出来ます。

それでは、今の住宅の部材は、どの様な仕様となっているのでしょうか。

集成材や合板は構造部材に使われている

一般に木造住宅と言うと、「木材で作る」…程度のイメージしか持たれないかも知れません。
それは製材所で加工した角材や板材など、それを現場で加工して組み立てる…と言った具合にです。

しかし、今の住宅の現場では少し状況が違います。
と言うのも、部材に集成材が使われているため、かつての材木とは勝手が違っているのです。

住宅の部材は、柱や梁、そして筋交いなどがありますが、これらは基本的に集成材で作られています。
集成材にはメリットが多いので使われているのです。

また、同じことが合板にも言うことが出来ます。
合板も「人工的な板材」と表現することが出来ますが、これも一般の板材よりも優れた特性を持つので、木造住宅で多用されています。

そして、思い出されるべきなのは、この様にして集成材や合板で作られた家は現に長持ちをして、しかも近年発生している地震に耐えているのです。
つまり、集成材や合板で作った家は、強度面などで、大きな実績を残しているとも言えるのです。

構造用合板

使われた実績について

ここで、集成材や合板の使われた実績について、取り上げたいと思います。
まず、集成材ですが、北米では1900年代半ばから使われています。
そして、長い期間、住宅の材料として使われて来ている歴史そのものが「実績」と言えます。

また、国内を見ても、集成材を使った住宅が多く建てられていますし、住宅以外の大きな建築物でも集成材が多用されています。
当然、これは集成材などを使った大きな実績と言うことが出来ます。

次に合板ですが、これも長い間使われて来ています。特に構造用として多用された建物も多いので、「豊かな実績を持つ」と表現出来る素材と言うことが出来ます。

集成材とは何か

さて、集成材について紹介して行きたいと思います。
集成材は、今では私たちの身のまわりの物に多く使われていて、意外に簡単に見つけることが出来ます。

例えば、木のダイニングテーブルなどを見ると、集成材が多く使われていることに気が付くことでしょう。つまり、それだけポピュラーな素材なのです。
それでは、集成材とは具体的に、どの様な物なのでしょうか。

集成材の特徴

まずは集成材の特徴について述べたいと思います。
集成材は原料となる材木を板状にカットし、それを接着していく素材です。
そして、その工程の途中で節や割れなどの部分を取り去ります。
ですから、節や割れなどがありません。

また、板を接着して行くため、任意の長さや太さの物が作りやすい素材とも言えます。
特に住宅建築において、太い部材の確保は非常に大切です。
通常の木材を使うならば太さにも限界はあります。

しかし、集成材であれば、現場のニーズに応える太さで作ることが可能なのです。

また、節などが無いため、強度が一定であることも大きな特徴です。
通常の木であれば、節などの部分で強度に偏りが発生し、破損しやすくなる場合さえあります。
しかし、集成材であれば、その様な部分は取り去っていますので、安心して使用することが出来ます。

集成材のメリット

集成材の特徴は前述の通りですが、これらの特徴が、家づくりの上でメリットになる部分は多いです。
まず、節などが無く、強度が安定していることは、建物そのものの強度を安定させるのに向いています。

例えば、在来工法において、筋交いなどに節のある部材を使うと、節の部分で破損してしまうことも考えられます。
これは節の部分に強度の偏りがあり、そこの弱い部分に大きな外力が集中してしまうと危険になるからです。

そのリスクを回避するためには材料強度を均一化する必要があります。
そして、その点こそ集成材の特徴をメリットに換えられる点と言えるのです。

また、断面を自由に作ることが出来る点も、非常に大きな利点となります。
と言うのも、住宅全体に求められる必要な強度を考える場合、各部材単位に要求される強さが決まるからです。

それは部材単位の引っ張り強度であったり、曲げ強度であったりします。
そして、この要求強度を満足させるには、各部材単位で断面を設計しなければなりません。
そして、断面設計の自由度の高い素材は、やはり集成材を使うのが便利なのです。

八王子・相模原に強いリノベーション 株式会社Izumida
リノベstudioは株式会社Izumidaのリノベーションブランドです。
株式会社Izumidaは「建築技術を持った不動産会社」であり「不動産取引に強い建築会社」です。

合板とは何か

次に合板について述べたいと思います。
恐らく、合板は集成材よりもポピュラーなのでは無いかと思います。合板も身の回りの物で多用されているからです。

しかし、構造用合板となると、もしかしたら厚さなどにおいて、身の回りにある合板とは違うかも知れません。
では、家を造る合板とはどの様な物なのでしょうか。

合板

合板の特徴

合板の特徴の第一に挙げられる物は、「方向によって強度が変わることが少ない点」と言うことが出来ます。

通常の板材においては、繊維の方向によって、割れやすさが違います。縦方向には割れますが、横には折れない…と言った具合です。

これは確かに「木材にとっては当然の特性」ではあるのですが、今の合板と比べると不利な点ばかり目立って来ます。

これは、合板の作り方による特性と言うことが出来ます。

合板は原料となる材木から薄い板を切り出し、それを繊維方向を変えながら貼り付ける板です。

そのため、繊維方向による強度の偏りは少ないです。ですから、強度を安定させることが可能となります。

また、合板は反りなどの変化も少ない素材です。
これも繊維方向を変えて接着していることによる特性と言うことが出来ます。
これは、水分などで反ってしまう板材とは大きく違う点です。

合板のメリット

合板の強度の安定性は、家づくりにおいて大きなメリットと言えます。
特に、安定した構造を作る点を考えるならば、均一化された強度は非常に大切です。

と言うのも、仮に強度の安定性を欠くならば、弱い部分で破損をしてしまうからです。そして、その部材の破損は建物の強度低下に結び付きます。


また、合板は反りが少なく、これも構造を作る上では重要です。

例えば、耐力壁を作る場合には、仮に反りなどが発生していると、他の部材との締結が上手く行かず、強度的に不利にもなり得ます。

しかし、合板が反りが少なく、寸法が安定性しているならば、安定した構造強度を得ることが出来て、安心出来る建物を作ることが出来ます。

集成材や合板で強度を出すために

住宅はあくまでも全体での強度確保が重要なので、部材単位では、もしかしたら軽視されるかも知れません。

しかし、今の住宅…特に3階建ての木造住宅の場合は構造計算が必要になるので、部材としての強度の安定性は非常に重要となります。

言い換えれば、部材の強度が安定するからこそ、構造計算によって、建物全体の強度の確認が出来るのです。

それでは、強度を出すためには、どの様な点が重要になるのでしょうか。

集成材の強度

集成材の強度を調べてみると、部材を圧縮させた場合、引っ張った場合、曲げた場合などの基準強度を見ることが出来ます。

これは強度を数値的に確認するための基本的な数値で、この数値がはっきりするからこそ、計算が可能とも言えるのです。
ですから、この強度の値は非常に重要です。

例えば500kgの力に耐える部材を10本使えば、5トンの重量に耐えられることになります。
しかし、この「500kg」という数値が安定しない場合には、どれくらいの重さを支持出来るかが分からないことになります。
その点で集成材の強度の安定性は大切であり、一般の無垢材よりも優れているのです。

合板の強度

合板の強度も、曲げ、引っ張り、圧縮などの強度を知ることが出来ます。
そして、この数値は強度の安定に非常に大切です。

と言うのも、合板の強度のバラつきが大きい場合、建物の強度の安定性も欠くことがあり得るからです。
当然ながら、安定した品質の建物を作るためには、部材の強度…つまり合板の強度も安定していなければなりません。

そして、そのためには、節などのある材料では無く、やはり強度の安定した合板が望ましいのです。

部材の締結

集成材や合板の強度と、意外に関係して来るのが、ボルトやクギなどによる「部材の締結」です。と言うのも、ボルトなどの部品の品質の安定性も重要なのですが、「締結される部材」の品質も重要になるのです。

部材の締結部分の強度が不均一だと、外力が掛かった場合に、その部分から破損することもあり得ます。
その点からも、強度の安定した集成材や合板に軍配が上がるのです。

まとめ

集成材と合板について、特徴やメリットなどを取り上げて来ました。
これらの材料が決して安っぽい訳では無く、優れた特性があることが分かったことと思います。

今の住宅は非常に高い品質です。
そして、その品質の高さは、この様な素材によって成立していることを、知って欲しく思います。

A・I無料査定
【A・Iによる瞬間自動売却査定】 不動産売却専門の窓口です。あなたの不動産を驚くほど価値を向上し売却します!